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情報格差時代を生き抜くためには・・―「情報を活かす」・・ここまでやらなきゃ意味がない―

海江田博士

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テーマ:情報発信戦略(メディア離れ戦略を含む)に

今日の目次
瞬時に情報拡散する時代
・一方通行の情報だった

情報弱者の出現
情報収集ツールの変化
「考える」ということの重要性
書いてアウトプットする



瞬時に情報拡散する時代

私がまだ若かった頃(40年くらい昔ですね)までは、流行というものには時間差がありました。世界の情報や流行をいち早くキャッチし取り入れるスピードは、まず首都圏をはじめとした都会がリードしていました。そこで流行ったファッションやカルチャー、遊びなどは、数ヶ月、場合によっては数年遅れで、水面に石を投じたときの波紋のように、徐々に地方へと広がっていったものです。
私も当時東京で仕事をしていましたので、たまに出張などで地方に行くと、「へー、まだこんなもんが流行っているんだ。」とか「こんな格好、久しぶりに見たなあ・・・」といった現象にしばしば遭遇しました。
こういったタイムラグは、割と普通に感じていたものです。今はどうでしょうか。そういった時間差はほとんど感じなくなりつつあります。いったい何故なのでしょう?それはたぶん、SNSなどを通じて、情報が瞬時に拡散する時代になったから、と考えられます。

一方通行の情報だった

とはいえ、私の若かった頃も、テレビや雑誌、新聞といった情報媒体は、さらにその前の時代(昭和の中期まで)と比べれば格段に普及していました。ですから、これらのマスメディアを通じて、日本国内でいろいろな情報が取れないということはなかったのです。
ただ、そういった情報はすべてメディアから、いわば一方通行で与えられるものでした。現在の、自分から取りに行くタイプの情報と違って、個人個人が与えられた情報を咀嚼し、自分のものとして受け入れるまでに、今よりも少し時間を要したのかも知れません。
そういう意味では、表面的な現象としての流行の時間差といったことは、昔に比べてあまり感じなくなっています。しかし一方で、「情報格差(デジタルデバイド)」ということが盛んに言われます。この「情報」にまつわる現在の混乱状態について、少し突っ込んで考えてみたいのです。

情報弱者の出現

これまで述べてきましたように、「情報」は取ろうと思えば、かなり簡単にいろいろなタイプの情報が取れるようになりました。ただ、その「取り方」にスキルの差が大きく出てしまっています。
その結果、「デジタルデバイド」といった現象が大きな社会問題となってきました。いわゆる情弱(情報弱者)と言われる人たちが社会の利便性から取り残されようとしています。
この「デジタルデバイド」の問題は改めて触れるとして、「情報」そのものの取り扱いについて考えてみたいと思います。

情報収集ツールの変化

さて「情報」は、かつてテレビや雑誌、新聞といったマスメディアなどから、一方的に与えられていた時代から、自ら取りにいける時代になりました。これまでは、既存のメディアの中でも、特に習慣や風俗、ファッションなどに強い影響を与えていたのがテレビだったと思います。
そのテレビの影響力が急速に衰えているといわれます。若年層ほどテレビを見る時間が少なくなっている、という統計に表れている現象ひとつを見てもそれは顕著になってきています。
つまり、若年層の情報収集のベースは、圧倒的にネットに移っているのです。今や、ネットの世界を駆使すれば、取りたい情報はほぼ取れるようになったのではないでしょうか。
そういう意味では、ツール(なんといってもスマホだと思いますが)を使いこなす若者は、情報強者ということになります。まあ、若者でなくともPCやスマホといった情報収集ツールを駆使できさえすれば、ほぼ必要な情報は取れる時代になりました。

「考える」ということの重要性

ただ、ここで気をつけなければならないのは、「情報が取れる」ということと「情報を活かす」ということとは話が別だということです。あまりにも簡単に情報が取れるので、下手をすればその膨大な情報に振り回される、といったことになりかねません。情報に振り回されないためには、常に情報をどう活かすか、という主体的な姿勢が大事なのです。
だとすれば、「情報を活かす」というのはどういうことを指すのでしょうか。それはたぶん「考える」ということから始まります。
ご飯の美味しい店を捜すとか、目的地までのルートを検索するとかは、単にその情報を取っただけで済む話です。手に入った情報に関して、あれこれと考察を加える必要はありません。
しかしながら、そういった単に「検索」した情報ではなく、誰かのオピニオンとか考え方とか学説とか調べた場合には、情報に対するスタンスが少し変わってきます。情報をそのまま単にコピペするのではなく、それを一つの材料として自らの見解を常に持つように心掛ける必要があります。
これが「考える」ということです。

書いてアウトプットする

コピペは学生の立場でも大いに問題ですが、経営者となればなおさらです。経営者はインプットした情報に対して自分の意見を持たなければ意味がありません。情報が溢れる時代になったからこそ、それをどう活かしていくかは、「常に主体的に考えるという習慣を怠らない。」という姿勢が大事なのです。
私はその「考える」ための一つの訓練として、「書くこと」をお勧めします。考えるために書き、書くために考える。そしてせっかく考え、書いたものはアウトプットする。これが情報を活かしていくことの好循環を生み、事業を遂行していく上で一石二鳥三鳥の効果を生むのです。
私が書いているこのコラムのように、今は、個人がこのように情報発信できる時代です。「主体的に考える。」という習慣があれば、書くための材料、即ち「情報」を得るのにはそれほど苦労しません。
情報はインプットするだけではもったいない話です。様々な情報に「考える」という手を加えて、どんどんアウトプットしてみて下さい。



考えて書くときは、手書きの下書も有効です

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海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

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