「売り」を伸ばす―そもそも自分の「型」を持たなきゃあ始まらないでしょ―Ⅲ(おしまい)
[顧客が我が社を選ぶ特別な「理由」]
決算書上に数字で表現される「貸借対照表」は、企業の持つ有形無形の資産を数字で表現したものですが、企業にはそういった表舞台に表されるものだけでなく、その裏に隠れた大きな資産があるのです。
それは、企業の理念哲学、思いやこだわり、信条、受け継がれてきた伝統、特殊な技術や人材、社長の人脈といったものになります。
この裏に隠れた資産こそが極めて重要なものと私は考えました。
便宜上、この目に見えない資産を「隠れ企業資産」と呼びたいと思います。
決算書に表される「貸借対照表」と「隠れ企業資産」はいわば表裏一体をなすものです。
「隠れ企業資産」の質が高く強固なものであれば、それは良い数字となって「貸借対照表」にも反映されます。
逆に「隠れ企業資産」が脆弱なものにすぎなかったり、制度疲労を起こしていれば、それはやはり悪い数字となって「貸借対照表」に反映されるのです。
先述しましたように、通常のコンサルティングは「損益計算書」における数字を伸ばすために直接働きかけるものがほとんどです。
そのノウハウに、この「隠れ企業資産」を利用していこう、というものはありません。
というのは、この「隠れ企業資産」は、企業活動の中でなんとなく醸し出されるものであって、それを特別に抽出してはっきりとした形で外にアピールする類のものではない、と考えられているからです。
しかしながら、これは非常にもったいないことです。
何故ならば、この「隠れ企業資産」は、企業を取り巻く関係者にとって、とりわけ顧客にとって「知る価値」のあるものだからです。
今の時代、多くのライバル企業、ライバル商品のある中で、顧客が御社を選ぶには、特別な「理由」が必要です。
他を差し置いて御社を選ぶだけの裏付け、「理由」が必要なのです。
その「理由付け」に大きく背中を押してくれるのが、「隠れ企業資産」の情報なのです。
以前このことを私は「差別化」という言葉でも説明しましたが、他社との「差別化」はこういう考え方の基でも実行できるのです。
これが「隠れ企業資産」をしっかりと把握し、外に対するアピール材料として高度利用していこう、という私の考え方なのです。
その方法論までひっくるめて私のコンサルティングのコンテンツとなっています。
その効果について自ら証明している私の事業ではありますが、まずはそのプロセスや内容についてセミナーで聞いていただければ幸いです。
我が社を選んでください。
おしまい