「売り」を伸ばす―そもそも自分の「型」を持たなきゃあ始まらないでしょ―Ⅲ(おしまい)
[「決算書」はその企業の成績表]
我々は、企業の業績や財務状況についてしばしば「決算書」で判断します。
「決算書」は数字で表現したいわばその企業の成績表であり、業績の良し悪しや企業資産の多寡を如実に表しているのです。
「決算書」は、基本的に「貸借対照表」と「損益計算書」から構成されています。
この二つを見ることで、その企業の業績や財務状態について様々な事実を把握することができます。
数字によって表された、その企業を判断するための指標と言っていいでしょう。
このうち「損益計算書」は、その企業の1年間の業績について現したものであり、いわゆる赤字か黒字か、そしてそれは金額的にいくらだったのかの最終結果はこれによって明らかにされます。
経営者がその年の業績について把握するとき、ほとんどの場合この「損益計算書」をその判断の指標にします。
一方、「貸借対照表」は、企業がそれまで長年積み重ねてきたプラスマイナスのすべての資産(マイナスの資産を「負債」と表現していますが・・)を表現しており、1年間の結果だけを表すものではありません。
企業が積み重ねてきたプラス面もマイナス面もすべてそこに表現されているために、現在の企業の財務状況が一目でわかるようになっています。
さらにつけ加えれば、この決算書によって決定した利益の額でその年の納税額が決まります。
黒字の数字が大きければ納税額は増えますし、赤字の場合は原則法人税の納付は行なわれないことになります。(赤字でも黒字でも原則「消費税」は発生しますが・・)
なんだか硬い話で始まってしまいましたが、ここまでは、普通に企業会計について勉強してきた経営者であれば常識的な話ですので、わざわざ説明する必要もなかったかも知れません。
経営者にとって、極めて基本的な知識といえましょう。
さて、ここからは少し変わったコンサルティングのお話になります。
次回から触れていきたいと思います。
決算分析も我々の仕事
つづく