日本の経営者は大きく意識を変えなければ・・・―経営者像の違いは企業のあり方を決定するのか―Ⅲ(おしまい)
さて、話がだいぶ逸れてしまいました。
今回は、リーダーシップがテーマです。
「頭の良さ」が社会で生きていく必要な能力のほんの1アイテムだとすれば、他にどんな能力が必要でしょうか。
必要な能力というのはいろいろあると思いますが、先見性や決断力というのは、特にリーダーシップを発揮する上では必須の資質であると思います。
冒頭紹介した映画では件(くだん)のCEOが組織や自らの身を守るために、残忍とも言える彼の性格を露呈し反社会的決断を下す場面がありました。
そして、良心の呵責を覚え、渋る部下を強引に従わせたのです。
これはリーマンブラザーズの結末とそれが世界に与えた影響を考えれば不適切な行為だったと言わざるを得ません。
ただ、こういう大胆かつ狡猾な決断を下すこのできる資質は、単に頭がいいだけの人材では持ち合わせていないだろうな、と思わせる場面でもありました。
このCEOの頭脳明晰な部下達も、彼の命令のもと自社の本当の状況を隠しつつ、自分達を守るための最終的な処置に入って行くのです。
これによって、ごく少数の人間だけが金銭的な意味でこの窮状を切り抜けることができるのです。
そして、大多数の社員や顧客は大きな損失を被ったまま切り捨てられることになります。
エリートと言われた連中も、結局自分の身を守るために、反社会的反道徳的な決断に手を貸すことになるのです。
「○○君、赤ん坊や犬にでもわかる言葉で説明してくれたまえ。私の『武器』は脳みそとは別のところにあるのでね。」
こう言い放った彼の不敵な笑みが再び脳裏によみがえります。
つづく
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海江田事務所は不便な立地(かなり田舎なもので・・)
にもかかわらず(むしろそのために)極めて眺望の良い
研究施設みたいなオフィスです。
とても感じの良い女性スタッフ(?)が淹れたてのコーヒーで
おもてなしいたします。
是非、一度遊びに来てください。
税務に限らず、経営全般のごご相談に応じます。
5年後の我が社が「見える化」できてすごくよかった、
というノウハウもありますよ。
皆様のお役立てることを心掛けています。