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増え続けるリベンジポルノ被害、対策は

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リベンジポルノは、誰の身にも起こり得る

増え続けるリベンジポルノ被害、対策は

リベンジポルノとは、「交際相手または配偶者だった者が、交際中または婚姻中に撮影した裸等のわいせつな画像や動画を、別れた後にインターネット上に流出させる行為」のことをいいます。交際や婚姻が破綻した後、復讐(リベンジ)の目的で行われるのがほとんどであるためこのように呼ばれます。

一度インターネット上に公開された画像や動画は、世界中の不特定多数の者の目に触れ、さらに拡散され、データが保存される可能性があり、完全回収や完全削除は不可能となります。被害がはなはだしいのに比して、インターネット上に画像や動画を公開するのは容易にできてしまうという点で、誰の身に起こってもおかしくない問題なのです。

「撮影しない・させない」ことが一番の対策

被害に遭わないための対策は、流出されて困るようなデータを撮影させないことが一番です。こう指摘すれば、当然のことのように思えますが、撮影をすることになったときは、交際や婚姻関係が良好のときであり「拒否したら愛情を疑われる」「まさか変なことに用いるはずがない」と思うなど、危機意識が意外に薄くなりがちです。

データの作出が容易になりネットが普及した現代社会において「十分な知識がなくても、誰でも利用できてしまう」ことによる落とし穴のひとつとして、リベンジポルノ被害が拡大してしまっているものと思います。いわゆる「オレオレ詐欺」の類も、「そういう犯罪手口が横行している」という事実を世間に広め注意を促す試みをしているように、まずは、リベンジポルノという問題の周知を図ることが必要でしょう。そして、「一度撮影されたデータが、許可なくインターネットに公開される」という被害に遭わないためには、「撮影しない・させない」ことが一番の対策であることを、多くの人が認識するのはとても重要なことです。

被害拡大防止のために、さらなる法整備を主張する声も

現行法でもっての規制としては、「ストーカー規制法」、刑法の「名誉毀損罪」や「わいせつ物陳列罪」などに該当する場合、刑事罰が適用されます。また、プロバイダに削除を要請する「プロバイダ責任制限法」もあります。一度公開されたとしても、速やかな削除が叶えば有効な方法といえますが、複数のサイトに投稿されていたなら、個別にサイト運営業者に削除を依頼することになります。しかし、「投稿者に自主的に削除するかどうかの意見照会をしてから削除される」という流れをふむので、1週間程度はそのままということになってしまいます。

被害拡大防止のために、さらなる法整備を主張する声がある一方、リベンジポルノを対象に刑事罰を設けるならば、取り締まる行為を明確にしなければならず、おのずと範囲が限定されるため、抜け道対策も常に検討する必要が出てくるでしょう。すでに日本でもリベンジポルノに関する新法制定の動きがあります。

離婚や相続に強い女性弁護士

柳原桑子さん(柳原法律事務所)

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