若い世代に広がるデートDV対策
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DVは、配偶者間だけではなく、交際中の男女間でも起こる
DV(ドメスティックバイオレンス)という言葉は、社会にかなり浸透してきています。では、デートDVという言葉を知っていますか?2001年に制定されたDV防止法(配偶者からの暴力防止及び配偶者の保護に関する法律)では、「『配偶者からの暴力』とは、配偶者からの身体に対する暴力又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動」と定義されています。デートDVは、配偶者間ではなく、交際中の男女間で起こるDVをいいます。
DVは、親密な関係の中で起こるパワーとコントロールによる暴力ですから、配偶者間だけではなく、交際中の男女間でも起こりえます。そして、親密で閉ざされた関係の中では、暴力があっても「愛情」の衣をかぶっているために、被害認識が持ちにくかったり、周囲も気づかなかったりします。さらに、インターネットや携帯電話などの普及が進み、交際相手の一挙一動を常に把握することができるようになったことも、若い世代にデートDVが広がる原因の一つとみられています。
内閣府男女共同参画局調査(23年度)では、10代、20代で交際相手がいた人のうち、交際相手から身体的暴行、心理的攻撃、性的強要のいずれかを受けたのは1割。女性は7人に1人、男性は17人に1人でした。
若い世代の多くがデートDVの正しい知識を持つことが重要
デートDVの被害者は、加害者からの支配と暴力で落ち着いた生活ができず、自尊感情が低下し、思春期の多感な時期に生涯にわたって自身の生き方を左右するような大きな傷を負うことになるかもしれません。若い世代のデートDVの被害者が最初に相談する相手は友人であることが多いことから、その世代の多くがデートDVの正しい知識を持つことが重要になってきます。
このようなことから、自治体や人権擁護委員会では、若い世代にも理解しやすい形式(イラストを使用したり、デートDVを受けているかどうかを確認するチェックリストをつけたり)のパンフレットをコンビニや学校などに配布して啓発活動を行い、相談窓口を設けるなどして、デートDVの防止対策を行うところが増えています。また、中学校・高校・専門学校や大学などで、デートDVの講演やワークショップなども行われています。
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