テレビが子どもに与える影響
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家庭における「テレビの扱い方」に再考の余地あり
毎年3月に「子供に見せたくない番組」を発表していた公益社団法人日本PTA全国協議会が、平成26年に発表される平成25年度版の調査を実施していないことが判明したと報道がありました。平成24年まで9年連続で1位に輝いていたテレビ朝日の「ロンドンハーツ」などが有名ですが、そもそも、テレビ番組が子どもに対してどんな影響を与えるのでしょうか。
本来、家庭における「テレビの扱い方」を考えた場合、「テレビはつけっぱなし」という家庭は、番組内容だけにとどまらず、望ましい環境とは言えません。ここに疑問を持つ人は、習慣に慣れ過ぎてしまい、盲目になっている状態と考えてください。
子どもは大人の行動から「善悪」「正誤」を判断する
15歳までを子どもとして捉えた場合、特に2歳~9歳までは要注意です。それは、年齢が一桁のうちに人格の基礎が形成されるからです。幼少期の環境により、正常に発達するかどうかが決まるといっても過言ではありません。
発達心理学上、明らかになっていることは、「どんな困難なことも乗り越えていける自立した人間」になるためには、周りの大人が「人の尊厳」を守り、互いに存在を認め合い、許し合い、助け合い、支え合う光景を見せることです。人格形成において最も大切な幼少期、子どもの潜在意識(無意識)の中に社会性を養う上で、良くない言葉、思考、行動がテレビ番組の中でまかり通っている事実は良い影響を与えません。なぜなら、子どもは大人の行動を見て、自分の中に「善・悪」「正・誤」の振り分け(判断基準)をして貯蓄していくものだからです。
これが将来、重要な役割を果たしますが、誤った判断基準が脳の中に刷り込まれてしまうと、簡単に変えることはできません。無意識(潜在意識)の中に入った情報は10歳以降の有意識(顕在意識)が確立されてしまうと、外へ出にくいからです。「頑固者」とは良く聞かれる言葉ですが、その頑固さを形成したのは、幼少期~学童期にあることが多い傾向にあります。
学童期までの養育環境が、いかに大切かが理解できます。仮に善悪、正誤の判断基準が大人になって誤りだと気付いても、頭では理解してもなかなか変われないという状態に陥ります。これは、「思考や言葉は習慣でつくられるから」です。悪影響を与えかねないテレビ番組を、子どもに見せるのはやめましょう。番組制作会社もスポンサーも悪影響を及ぼす番組づくりを控え、子どもたちを健全に育てる意識を持ってほしいものです。
「しあわせ思考」を導き出す心理カウンセラー
きくちみよこさん(家族こころ相談室 カウンセリングルーム フェアリー)
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