カフェインは健康に悪いのか?
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ノンカフェイン飲料の市場が拡大中
昨今、ノンカフェイン飲料の市場が拡大されており、店頭にはノンカフェインの商品をよく目にするようになりました。その様子を見ていると、「もしかしてカフェインは体に悪い?」という印象を抱く人も多いかもしれません。
しかし、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインにはメリットとデメリットがあり、上手く使えばプラスになる効用もたくさんあります。
■メリット
・覚醒作用があり、眠気覚ましになり、集中力、記憶力が高まる。
・鎮痛作用があるので、頭痛薬や風邪薬などにも使われている。
・基礎代謝を高めるので、脂肪燃焼を進めダイエットに有効。
・「脳卒中の発症リスクを低下させる」という研究結果がある。
・血流をよくするため、筋肉疲労の回復に役立つ。
■デメリット
・覚醒作用があるので、睡眠前に摂ると不眠や睡眠障害を起こしてしまう。
・利尿作用があるので、腎臓の血管が拡張され尿量が増加しトイレが近くなる。
・胃液の分泌が促進されるので空腹時に摂ると、人によっては胃痛を起こすことがある。
・摂りすぎると鉄分の吸収が阻害されてしまうので、貧血になることがある。
また、女性は下記も注意してください。
・シミの原因であるメラニンを拡散させ、シミ・色素沈着を促す作用がある。
(ただし、緑茶には抗酸化作用やビタミンも多く含まれるので心配する必要はありません)
・体を冷やす作用もあるので、摂りすぎると生理痛や冷えの原因になる。
・妊婦は赤ちゃんに影響し、流産の危険もあると考えられています。
過度に摂取しなければ、リラックス効果を得られる
ただ、デメリットについては「摂取の時間帯」「摂りすぎ」によって起こることです。リラックス効果などのメリットもありますので、ブームに流されて、「カフェイン=健康に良くない」というように捉えずに、ブレイクタイムを楽しむためにも、適切な時間・量を考慮して取り入れていくと良いでしょう。
カフェイン摂取量については、健康な成人は1日に400mg が目安とされており、これはコーヒー2?3杯に相当します。妊婦は100㎎以下に。不眠症、また心臓疾患などを患っている人は、摂取量を200mg以下 に抑えるのが望ましいとされています。
下記のカフェインを多く含む食品を目安にしてください。
・コーヒー(200ml):80~120mg
・紅茶(200ml):40mg
・ココア(200ml):75㎎
・緑茶(200ml):30~50mg
・抹茶(200ml):50~60㎎
・ウーロン茶(200ml):30~40㎎
・コーラ(200ml):20mg
・チョコレート(50g):25~50㎎
依存の傾向があるのもカフェインの特徴です。ノンカフェインブームで商品開発されているものは、カフェインが配合されてなくてもコーヒーやお茶の風味を楽しむことができますので、「カフェインあり」「カフェインなし」を使い分けることでカフェイン依存症になるのを防ぐことができるでしょう。
心と身体に優しく響く食を提案するプロ
吉村雅子さん(京都 食と暮らしの研究所)
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