コピペに頼らず論文を書くために
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コピペに頼る現代人。その原因は?
今、何かと取りざたされているコピペ(コピー&ペースト)問題。ウェブページからコピペした主張は、あくまでも他人のものであり、自分のものではありません。倫理的にも至極当たり前のようですが、手軽に国内外の論文を検索し、コピペできてしまう現在のネット時代だからこそ、必ず最初に押さえておくべきポイントだといえます。
では、自分の「論文」であるのに、なぜ、他人のものをコピペする状況に陥ってしまうのでしょうか。それは、述べるべき意見のテーマ設定が曖昧で、資料の収集・分析ができていないこと。また、考察を経た自分なりの結論を導き出せないことが、結局コピペに頼る原因なのです。この正反対のこと、つまり「論文」の基本構成を踏まえ、手順を理解して行動しさえすれば、引用や参照はしても、コピペはせずに済みます。
まず、論文テーマを設定するためには、「問題意識を持つ」ことが肝要です。論文の書き手の普段の生活、あるいは学問上の疑問や関心事に対して捉えていくとわかりやすいでしょう。これが論文のテーマ設定の根元となってくれます。その疑問や関心事、そこから考察して主張したいことに関し、資料を集め、分析した上で考察し、書き手自身なりの結論を得ることが論文の本質です。
事実や経験の考察・検討を経て、結論を導き出すことが大切
次に、構成を組み立てる必要があります。闇雲に述べていくだけでは、わかりにくいだけでなく、説得力に大いに欠けます。具体的に「論文の基本構成」を挙げてみます。
①要約(論文の概要を簡潔にまとめたもの)
②序論(論文のテーマを提示するところ。はじめに、などと表す)
③本論(①を受けて、論理的に内容を述べていく部分。論文の核となるところ。本論は、いくつかの章から成り立つ)
④結論(まさに全体の結の部分。おわりに、などと表す。①に対する答えのため、その部分との呼応が必須)
⑤引用・参考文献一覧(著書のみならず、新聞や雑誌記事、インターネットウェブサイトなども含め、リストアップし、一覧表を作る)
構成を踏まえることで、論理的な提示ができます。論文で注意すべきは、事実や経験を羅列し、即、結論を述べることではないということ。事実や経験の考察・検討を経て、それらを抽象化し、そこから結論を導き出すことが大切です。
論文が求められる点をしっかりと把握し、構成を基に、論理的に述べていく鍛錬を積むことで、コピペに頼らない自分なりの論文を作成することができるでしょう。
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