値上がりする自動車保険の節約術
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自動車保険料がアップする背景
先日、大手損害保険会社が自動車保険料の値上げを発表しました。消費増税が主な原因です。事故が発生し、保険会社が修理工場に支払う保険金には消費税が含まれますが、保険加入者が支払う保険料には消費税が含まれていません。今のままでは収支バランスの崩れが進行してしまうため、料率を上げざるをえない状況になったと思われます。
実はここ3~4年、毎年のように、自動車保険の料率改定がなされています。大きな理由としては、「自動車保険加入者の高齢化」「若者の車離れ」があります。今までは、年齢が上がれば事故が少なくなっていたため、割引等級・限定条件により保険料を安く設定していました。しかし、状況が大きく変わり、自動車保険の加入者が高齢化した上、60歳以上の高齢者の事故発生率が高くなってきています。
同時に、親と同居し、必要なときには親の車を利用する若者が多く、「自分で車を持つ」ということがステータスではなくなったため、若者の車離れも進んでいます。本来、保険料が高い20代が車を持たず、その層からの保険料収入が減っている中で、保険料が安いシニア世代の事故が多くなり、保険料と支払いをする保険金との収支のバランスが崩れてきました。そのためシニア世代の保険料を上げるとともに、全体の保険料がアップしているという状況です。
「まとめて割引」「はきだし新規契約」「特約の重複解消」で節約
家庭で自動車を2台以上所有している場合、保険会社にもよりますが、まとめて割引(ノンフリート多数割引)という割引が適用されます。2台で1%、3~5台で3%、6~9台で5%割引となります。また、自動車保険以外の損害保険・生命保険などを一つにまとめることで割引になる保険会社もあります。ただし、全契約同じ契約者となり、保険料引落口座も一つになるため注意してください。
また、世帯で所有車を増やす場合には、等級が進んでいる車の契約を新しく購入した車の保険とし、今までの車では、新たに保険に加入し新契約として扱う「はきだし新規契約」という方法があります。
そして、補償内容の点から考えると、次の特約を付けている場合 、家族間で重複している可能性があります。
(1)人身交通事故傷害
(2)弁護士費用補償
(3)個人賠償責任補償
上記は家庭内で一つでも契約していれば、一般的に対応できるため、等級が進んでいる自動車保険に付帯した方が、保険料が安くなると考えられます。
さらなる値上げ加速も。使用目的・運転者条件も見直しを
その他、使用目的・運転者条件をしっかりと決めて契約することも重要です。だれが運転しても保険適用になるよう、運転者に限定条件を付帯していない人は、家族に限定することや、本人・配偶者限定にすることも一つの保険料削減の方法です。どうしても「友人などが運転をしたい・運転をしなければならない」というときには、1日だけのドライバー保険という商品がありますので、そちらに加入すると良いでしょう。
今後、各損保会社が10月をメドに、料率改定を行う可能性もあります。また、来年以降に消費税10%への引き上げが実施されると、保険料の料率アップは加速すると考えられます。条件等を見直して、無駄のない保険に加入してください。
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