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資生堂に学ぶ「倫理的な企業」づくり

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資生堂、花王、損保ジャパンが「世界で最も倫理的な企業」に選出

資生堂に学ぶ「倫理的な企業」づくり

アメリカの国際的シンクタンクEthisphere Instituteは、企業倫理と法令順守の最良事例を広く社会に共有することを目的に「2014年世界で最も倫理的な企業」144社を発表しました。うち日本企業からは、資生堂、花王、損保ジャパンが「世界で最も倫理的な企業」として選出されました。

選出企業に共通しているポイントは、倫理的な経営理念を掲げるだけでなく、成長・業績目標の中心に「倫理にかなう商行為と基準」を設け、忠実に実践する仕組みを確立していることや、倫理経営基準を形成するリーデイングカンパニーたる姿が評価されたようです。

3年連続で選出された資生堂。労務管理の視点から学ぶ

ここでは、3年連続で選出された資生堂を事例に、労務管理の視点から倫理的な企業づくりについて学んでみましょう。まず、同社の女性社員の定着率に着目します。同社の大卒社員の入社後3年以内の離職率は1%以下。同社単体の平均勤続年数は、男性18.4年に対し女性は17.5年とほぼ同等。さらに、同社の女性の育児休業取得率は100%。2012年度の時点で、育児休業取得者数1,375名(うち男性12人)、育児時間取得者数1,720名(うち男性5名)と群を抜いています。その背景には、同社が育児・介護休業法制定以前から推進しているワーク・ライフ・バランス施策と、男女に限らず「個」の持つ個性・能力に応じて活躍できる機会を均等に提供するダイバーシティマネジメントに秘訣がありそうです。

同社は、社員の多様性を生かす企業風土を醸成し、女性にも公平に能力発揮の機会を与えることを大きな柱として、男女共同参画活動を積極的に推進するため、CSR委員会の中に「女性活躍支援部会」「女性活躍コミッティ」を設置。ここで提起された重点課題は、①社員の多様性を生かす社内風土の醸成、②若手・女性を視野に入れたリーダーの育成・登用、③社員の働き方の見直し、④仕事と出産・育児との両立支援の4点でした。これら重点課題の具体的アクションとして20のプランを作成、順次実行されているそうです。具体的には、リーダーの責任・権限・処遇の見直し、女性リーダー比率目標値の設定、妊娠中でも安心して働ける職場づくり、男性の育児参画促進、事業所内保育施設の利用促進などです。

資生堂の倫理的な経営が日本企業の労務管理の変容を迫る先鞭に

男女雇用機会均等法が施行されて今年で28年目になり、どの企業も制度上は男女に均等な機会を保障してきました。均等法1期生が50歳近くになった今日、女性リーダーが男性リーダーと同等に排出されているでしょうか。機会均等を保障すれば女性は男性と同じように活躍できるものではないことを現実が物語っています。企業は役員や管理職を実力本位で登用しますから、女性に責任ある仕事を与え、計画的な異動により仕事経験の幅を作りながら「女性に実力をつける」ことが不可欠です。

政府は2020年までに女性の管理職比率を30%にすることを目標に掲げていますが、資生堂ではそれ以前に30%になることは間違いなさそうです。世界的に評価された資生堂の倫理的な経営が、日本企業全体の労務管理の変容を迫る先鞭となることを期待します。

豊富な経験と細やかな対応で頼れる人事・労務の専門家

大東恵子さん(あすか社会保険労務士法人)

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