億単位の資金集めも「クラウドファンディング」とは?
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「大衆からの資金調達」で事業やプロジェクトを実現できる
クラウドファンディングの「クラウド」とは、インターネットネットワークのcloud(雲)ではなく、crowd(群衆)のこと。「大衆からの資金調達」と訳されますが、一般的には、「自分のアイデアを公表して広く資金を募ること」をいいます。事業家が資金を集める手法として、銀行から借り入れるのではなく、ベンチャーキャピタルなどの投資家から資金を募る方法がありますが、それに似ています。
違いとしては、広く一般の人から資金を募るので、個々の負担は非常に少額であるということ。さらに、クラウドファンディングを希望するのは起業家に限らず、特定のプロジェクトを実現するために募金や寄付を募るケースや、特定の支援活動に賛同する人から活動資金を集めることもあります。
海外では何億円もの資金を集めた例も
クラウドファンディングが注目されるようになった背景には、インターネットの発達があります。ホームページや動画などを使って、個人でも不特定多数の人に資金提供を呼びかける環境が整ったことが、普及の要因の一つと考えられます。また、現在では、クラウドファンディングで資金提供を希望する人と支援する人とのマッチングを支援するサイトもあります。中には、現在何人の支援者がいて、お金がいくら集まっているかを把握できます。
海外では何億円もの資金を集めた例もありますが、日本ではそこまで浸透していないのが実情です。金融庁は、クラウドファンディングの普及のための制度を新たに作る方向なので、今後は利用が拡大するかもしれません。
ただし、クラウドファンディングの最大の問題点は、資金を募る側の目的や事業計画の信ぴょう性を判断するのが困難であるということです。詐欺などに悪用される可能性もあるので、資金提供する側にもしっかり見極める目が必要になりそうです。
戦略という視点で会社経営を支えるプロ
西谷俊広さん(西谷俊広 公認会計士・税理士事務所)
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