日銀、政策現状維持。株価・景気の当面の見通しは?
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株価・景気に効果のあった量的・質的金融緩和政策の維持決定
日銀は2014年1月21日・22日に開いた金融政策決定会合で、金融市場調節の目標であるマネタリーベース(市場への資金供給量)を年60 兆~70兆円に相当するペースで増加させる量的・質的金融緩和政策を維持することを全員一致で決めました。量的・質的金融緩和政策は2013 年4月に黒田新総裁就任後、最初の金融政策決定会合で導入されたものです。
2013年の日経平均株価は、2012年末の10,395円から16,291円と56.7%の上昇。2012年11月の安倍政権の発足から始まり、円安への口先介入、大幅な金融緩和、緊急経済対策、東京オリンピックの開催決定など、次々に株価・景気に効果を表しました。昨年は、リーマン・ショック後から漂っていた日本の株価・景気に対する悲観的見通しの修正が進んだ1年となりました。とはいえ、リーマン・ショック後からの騰落率では、世界の中で日本は依然として出遅れています。
今後も緩やかな円安基調が続き、日本企業の収益拡大
2014年の企業業績は2013年度に対して約1割の増益が見込まれています。そんな中、金融緩和緩和縮小に伴う日米の金利差も支援し、今後も緩やかな円安基調が続くと予想しています。円安が引き続き、輸出企業にとってプラス要因となり、収益が拡大するでしょう。リーマン・ショック前の水準を上回り、過去最高水準となる見通しです。
4月には消費税率が5%から8%に引き上げられ、引き上げ前の駆け込み需要とその後の失速が見込まれています。各企業の対応などが注目されます。
株式市場への資金流入で底堅く推移すると予測
1月1日から始まったNISA(非課税貯蓄制度)を通じた株式市場への資金流入が期待でき、そのことによって「貯蓄から投資へ」流れが大きくなることで、経済の活性化につながるものと思われます。
株価・景気は回復への道筋を着実にたどっています。日銀の量的・質的金融緩和政策や成長戦略の遂行など、脱デフレに向けて今後も持続的に日本経済が成長していくでしょう。
※本コラムで紹介する意見や予測は、紹介する個別銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定は自身の判断でお願いします。
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資産運用アドバイス・投資信託選びのプロ
尾口紘一さん(株式会社Fan)
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