受験のない「4・4・4」制のメリットとデメリット
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全国初の公立小中高一貫教育校、開校へ

先日、都立の小中高一貫教育について、新たな試みが発表されました。全国初の公立小中高一貫教育校を平成29年4月に開校する、というものです。特徴的なのが、現行の小学6年・中学3年・高校3年の「6・3・3」制ではなく、小学4年・中学4年・高校4年の「4・4・4」制であること。そして、義務教育の9年間を8年で先取り終了し、あとの1年で海外留学や専門的な学習の時間を確保するそうです。この主な目的は、「受験」というシステムに区切られない小中高の12年間の一貫教育を通じ、特に理数系の人材を育成することにあります。
一貫した教育で、子どもの適性や学びのスピードを尊重
「4・4・4」制は、人の発達段階に沿った制度ともいわれており、欧米でも取り入れている国があります。そのため、メリットとしては、より子どもの可能性を引き出し、子どもたちを良い方向へと導く可能性が高まるという点が挙げられます。
そして、今回発表された内容にあるように、一貫した教育システムでは、「受験」によって途中で区切られることのない連続した教育を構築できることで、より子どもの適正や学びのスピードを尊重できそうです。また、学内でも小学校から高校の段階まで一貫していることで、歳の離れた学生同士の互いの交流・刺激が子どもには良い影響を与えるでしょう。
緊張感が無くなり、勉強に力が入らなくなる恐れも
ただ、一方で、デメリットも考えられます。「受験に区切られない」というと聞こえは良いですが、逆に言えば、「受験」という緊張感が無くなり、目標が希薄になることも十分ありえます。そのため、勉強に力が入らなくなってしまうケースも考えられます。実際、小中一貫の学校では、総じて、小学校から中学校にエスカレート式に上がった子よりも、中学校から途中入学した子の方が成績が良いことも珍しくありません。これについては、何かしらのテストのシステムが求められるでしょう。同時に、当初の目的である「受験に区切られない」を実現するために、どのような対策がとられるのかが注目されます。
「4・4・4」制はメリット・デメリットの双方があり、まだまだ決まっていないことも多く未知数です。子どもたちの能力を見出し、育むための制度として、しっかりと構築されることを期待します。
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