人間にとって必要不可欠な水 水分の適切な摂り方とは?
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摂っているようで、意外と摂れていない水分。水分摂取の効能、内臓と水分の密な関係についてお話します。
人間の身体は水で出来ている?
人体の大半を構成する成分をご存じですか? それは「水」です。ギリシア哲学においてアルケー(起源、根源)と表象され、古代インドでは宇宙を構成する五大要素のひとつ、アパス(水)です。日本において水は当り前のように水道からジャージャー出ます。コンビニでも必ず売っています。しかし失ってみて初めてその存在の重大さがわかるもののひとつではないでしょうか。体重が50㎏なら水分量はザッと30㎏にあたります。
体のどこに水は存在しているのか
涙は水分98%、ほか塩化ナトリウム、タンパク質、抗菌成分も微量に入っている自然の目薬です。尿も約98%が水分で、微量の尿素やミネラル、アンモニアなどを含みます。しかし、それは体のごく一部分にすぎません。体の約6割を占める大量の水はいったい何処にあるのでしょう?答えは表皮や血管を含む細胞内、臓器、脳、全身になります。喉が渇いたら何か飲みたくなりますが、それは喉が渇いているからではなくて体内の水分が足りないという注意信号です。
古典ヨガでも水分摂取を推奨
古典ヨガの練習は、筋肉骨格のみならず内臓にも有用性があります。特に内臓の働き、循環や排泄には特に有用です。古典ヨガの練習効果を高めるためにも水分の適切な摂取は必要とされています。一般的に人体には「1日2.5リットルの水が必要」と言われています。2.5リットル排出するから、2.5リットル補いましょう、という最低限の分量です。
参照元:厚生労働省「健康のため水を飲もう」推進運動
厚生労働省による水分摂取量の配分は、食事から1.0リットル、体内で作られる水0.3リットル、飲み水1.2リットル、計2.5リットル。しかし、人間を流動体と考えるとそれでは十分とは言えません。飲み水は「水」を指しますが、コーヒーやお茶などを水分と認識する方も少なくありません。それらには利尿作用があり、体内から余計に水分が排出されています。
身体の水分が不足することの危険性
脳と血管は80%が水分です。血管に関しては、水分が不足すると血がドロドロとして、血管内壁に粥腫(じゃくしゅ) ができて狭くなります。その血管内にドロドロした血が詰まるという悪循環が起きます。梗塞または破裂が起きやすく、起きると致命的または要介護となる可能性が高いので、なるべく早く 予防を始める必要があります。
適切な水分の取り方
適切な水分の取り方を紹介いたします。いくつかのポイントがありますが、一つは温度、もう一つは飲むタイミングと量です。まず適切な温度について紹介いたします。乾いた喉に氷水を流し込む。プハーっと爽快な声が聞こえてきそうですが、じつはこの行為は内臓に負担をかけています。冷たい水は内臓の働きを悪くしますので、飲むなら常温か白湯をおすすめします。しかし、常温は慣れていないと、あまり美味しくなくて飲みづらいものです。そこでおすすめは、ごくごく飲める熱めの白湯です。特に朝ご飯を食べるまでに、毎朝ゆっくりとたっぷりの白湯を飲んでみてください。目安は500mlから1000mlです。手強い便秘や肌荒れがある方は、改善するまで続けます。
次に量とタイミングです。日中は「1時間に軽く1杯」と意識してみてください。つい忘れてしまうので、タイマーをセットしても良いでしょう。朝から寝るまで軽く1杯ずつ摂ったとして、約150ml×10回ほどで、水だけで約1.5リットルとなります。これに加えて、食事の水分+嗜好飲料の水分+ 体内で濾過される水分となります。また、寝る直前に50mlほどの熱い白湯を飲むと、睡眠時の脱水による心筋梗塞や脳梗塞の予防に有用です。
まとめ
水を飲むことは、1日も休まずに動き続ける内臓の働きを助ける一つの方法です。自分の体内は一生見ることはできませんが、目を閉じて腰を立て静かに座り、内臓や循環を内観することで、日々自分を生かしてくれる内臓に気づきをもたらします。「水」という物質は地球の70%を占めており、豊かに恵まれた物質ですが、もしも無くなれば地球の生命体は存続不可能です。限りなく透明で、その形を自在に変えながら、全ての命を支える物質「水」。目に見えなくても、いつも近くに偏在してくれている奇跡の物質に感謝ですね。さっそく、コップに1杯の白湯をゆったりと飲んでみて下さい。身体中に染み渡るのを感じるはずです。
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