マイベストプロ

JIJICO powerd by マイベストプロ

  1. 〝食べログやくざ〟が波紋。事実と違う口コミは罪に問われないのか?恐喝行為の可能性は!?

〝食べログやくざ〟が波紋。事実と違う口コミは罪に問われないのか?恐喝行為の可能性は!?

カテゴリ:
法律関連

飲食店などの口コミサイト「食べログ」。初めて利用する店でも、ネットで検索して、お店の情報や一般ユーザーの評判などを知ることができるのは便利ですね。

ところが、悪意のある情報や、誹謗中傷を書き込むこと、逆に「お店の悪口を書かないから」と、店側から金品やサービスを受けるといった、ヤクザまがいの行為をする人、いわゆる〝食べログヤクザ〟が問題になっています。

まるで〝みかじめ料〟のような要求や、正確ではない情報を拡散するなどの行為は、営業妨害や脅迫などの罪に当たらないのでしょうか。クレーマー対策に詳しい、弁護士の中村有作さんに聞きしました。

事実と違う書き込みが原因で実害が出れば、法的手段で投稿者の特定も

Q:食べログに掲載されている評価は、信用性が高いように思ってしまいますが、実際はそうではなかったということが明らかになりました。この実態をどのようにとらえたらいいのでしょう

------------
ネット社会の落とし穴ですね。自分の知らない物事でも、検索するだけで大量の情報が得られる便利さがある一方、それらの情報が全て事実とは限らないという一面もあります。誰でも簡単に情報や意見を発信できるために、誤った情報もまるで事実であるかのように、流れてしまいます。

たとえば、話題になった事件で、全くの別人の画像がネット上にさらされたということがありました。さらした本人には、その認識はなく、ただ強い正義感に駆られた一般の人が、過激な反応を起こしたために起こった悲劇ですね。同じようなことが、口コミサイトでもあるということです。

Q:そもそも、飲食店側の承諾もないまま、料理や外観の写真、個人的な感想をネット上に書き込むことは、何らかの権利の侵害に当たらないのでしょうか?

------------
たとえ、マイナス評価であっても、自分がそのように感じて、書き込むことは、罪にはなりません。しかし、きちんとした情報に基づかない、あるいは、明らかに別の目的があって投稿することは、場合によっては、罪に問われることがあります。

たとえば、建物の外観写真が、改装してきれいになっているのに、何年も前の写真を使われて、著しく誤解を呼んだ、あるいは、店や店主に個人的な恨みがあって、故意に悪口を書くなど。これらは、損害賠償請求の対象になったり、業務妨害で刑事事件として取り扱われることもあります。

Q:匿名で誹謗中傷を書き込んだり、金品を要求する行為は法に抵触しないのですか?

------------
店側に不都合な内容のマイナス評価でも、その人が本当にそう感じたり、事実に基づいているのなら、書き込み自体に問題はありません。明らかに別の目的があって、事実と違う誹謗中傷を書き込むことや、複数のグループで大量に書き込みをすることは、訴えがあれば、前述のような罪に問われることがあります。さらに、「悪口を書かないから」と金品を要求するのは、明らかな恐喝行為と取られても仕方ありません。

Q:実際に悪い評価を書かれたことで、集客や売り上げに影響するなどの実害が出ているようです。どのような対処法がありますか?

------------
まずは、サイトの運営会社に、こうした書き込みを削除してもらうように働きかけることでしょう。また、簡単ではありませんが、書き込みによって実害が生じたことを証明して、警察や弁護士に訴えることもできます。その場合は、悪質なユーザー個人を特定することになります。悪口に対して、いちいち反論を書き込むことは、結局お店の評判を落とすことになりかねません。

Q:これを機に、口コミサイトを利用する大多数の一般ユーザーにも、ネットリテラシー(インターネットを適切に活用する能力)や、ネットマナーについて理解を深める必要がありそうですね

------------
口コミサイトだけでなく、自分のホームページやSNSでも、十分な事実確認をしないままの投稿によって損害を与えた場合には、損害賠償を請求されるという事態を招きかねません。投稿する前にひと呼吸おいて、事実か否か今一度検討することを心がけましょう。

往来の真ん中で、大声で主張する人はなかなかいませんよね。ネット上でも同じと考えてみてください。

中村有作

損害賠償と労務関係のプロ

中村有作さん(中村法律事務所)

Share

関連するその他の記事

ゴーン氏 犯罪人引渡し条約の締結がない国に逃亡 今後の行方は

年の瀬に世界をかけめぐった、日産自動車前会長、カルロス・ゴーン氏が国外逃亡したというニュース。出国先であるレバノンは、日本と犯罪人引渡し条約を結んでおらず、日本の司法権が及ばないことから、身柄の引き渡しは困難を極めます。今年の4月に予定されていた初公判を含め、今後どうなるのでしょうか。弁護士の半田望さんに聞きました。

半田望

半田望さん

市民の法律問題を一緒に解決する法律のプロ

名古屋・小5いじめで同級生が10万円以上要求 「恐喝」に当たるのか?

愛知県名古屋市の小学5年生の男児が、同級生6人から繰り返し現金を要求され、あわせて10万円以上を支払っていたことがわかりました。同級生の行為は「恐喝」に当たるのでしょうか。法的な責任は?弁護士の片島由賀さんに聞きました。

片島由賀

片島由賀さん

逆風を追い風に変える弁護のプロ

人気アイドル主演で話題の「ブラック校則」。理不尽なルールに改革はあるか

学校ごとに細かく制約が定められている校則。髪型や服装だけでなく、「本当に必要なのか」と合理性が疑わしい〝ブラック校則〟について、見直す動きが始まっています。法律家の立場から見た学校ルールづくりについて、河野晃弁護士に聞きました。

河野晃

河野晃さん

自然体で気軽に相談できる法律のプロ

織田信成さんがモラハラ被害を提訴。モラハラとパワハラの違い、職場のハラスメント対策とは

プロスケーターの織田信成さんが、関西大学アイススケート部の監督として在任中に、女性コーチからモラハラ行為を受けたとして大阪地裁に提訴しました。近年、相談件数が増えているという職場でのモラハラ行為。どのように対処すればいいのでしょうか。モラハラの問題に詳しい、弁護士の半田望さんに聞きました。

半田望

半田望さん

市民の法律問題を一緒に解決する法律のプロ

カテゴリから記事を探す

キーワードから記事を探す