通学できない生徒に対して学びの場を提供するにはどうすれば良いか?
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通学できない生徒に対してどのような支援ができるのか?
文部科学省の実態調査によりますと、2013年度中に病気やけがで入院し、転学・退学した児童生徒は約5,000人。長期入院した小中学生2,769人のうち、4割にのぼる1,186人には学習支援が実施されていなかったということです。
長期入院に限らず、小中学生の中には様々な理由で通学できない人たちがいます。原因は不登校であったり、入院中であったり、個々の立場は異なります。様々な理由により通学できない生徒に対して、どう対応すべきかも一様ではありませんが、従来通りの対応を続けるのではなく、工夫をしてみることが大事になってきます。
通学困難な生徒に対して国や学校ができること
私は2015年の春に、こんなニュースを目にしました。静岡県にある国立天竜病院の院内学級の話です。入院患者の中には中学生もいますが、通学はできません。ただ、勉強が遅れることへの不安はあり、それをケアしなければという医師、看護師、審理療法士の思いもあり、院内学級が設けられました。
しかし、文部科学省や都道府県教育委員会のリソースにも限界があり、毎日、教員を派遣してもらうということはできません。入院中の中学生に全教科を教えるために、それぞれの教科の先生が毎週、病院に出向くというのは大変なことです。全国でたくさんの先生が必要となり、それが公費負担となりますから、相当な財源が必要となります。
かといって、医療スタッフは教育の専門家ではありませんし、つきっきりで教えるのも難しいでしょう。そこで、2015年4月から、全国600の学習塾で導入されているクラウド型の学習応援ソフトを導入することにしたそうです。
クラウド型の学習応援ソフトということで、生徒のレベルに合わせて個別学習が可能になります。対人ストレスを感じることなく学習することができ、退院後の勉強に対する不安も和らいでいくようです。
子どもたちがどんな事情を抱えていても、学ぶ機会が与えられる環境づくりを国や学校だけでなく、社会全体で進めていくこと大切ですね。
数学検定対策が得意な新宿区の塾講師
竹内鉄雄さん(戸山学院早稲田校)
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