マイベストプロ

JIJICO powerd by マイベストプロ

  1. 有効求人倍率バブル期超え、人手不足はいつまで続く?

有効求人倍率バブル期超え、人手不足はいつまで続く?

カテゴリ:
ビジネス

有効求人倍率がバブル超えに

厚生労働省が発表した4月の有効求人倍率は1.48倍となり、バブル期ピークだった1990年7月の1.46倍を上回りました。
人手不足はいつまで続くのでしょう?
ちなみに有効求人倍率とは、1人の求職者に対して何社の求人があるかを表しています。
1.48倍とは、求職者1人に対して1.48社の求人があるということです。

バブル期との違い

バブル期には10%程度だったパート労働者の割合が、現在は30%を超えています。
正社員より給与水準が低いパートの割合が多いと、賃金の増加はあまり見込めません。
現に2016年は従業員規模30人以上の企業で現金給与総額が1%しか増加しませんでした。
バブル期には毎年4%程度増加しており、雇用改善が賃金上昇を招き、消費も拡大するという状況が現在とは違っていました。
有効求人倍率が上がったと言ってもパートに対する求人比率が高いため、景気が良いと実感できない方も多いのではないでしょうか。

それでも今後は賃金も上がってくると予想される

有効求人倍率を正社員のみで見ると、0.97倍でまだ1倍を超えて来ていません。
それでも1年前には0.85倍だったので、間もなく1倍を超えてくるでしょう。
1倍を超えてくると、正社員がよりよい待遇を求めて他企業へ転職をしようとする動きが活発になってくると言われています。
転職を防ぐため、企業が給与、賞与及び福利厚生等を引き上げる動きも出てきます。こうなってくると、いよいよ賃金も増加して景気回復も実感できるようになるのではないでしょうか。

ただ、企業の方は大変です。
特に中小企業は待遇差で大手に採り負ける、ということが起こってきます。
新卒採用は厳しさを増していますが、これは生産年齢人口の減少もあり、当分の間続くでしょう。
政府も言っているように生産性をUPさせ、人手不足に対応する必要があります。

今後の課題

パートや非正規雇用の比率が上がっているのは、女性の社会進出により結婚や育児中でもパートとして働きたいという方が増えていることと、65歳超えの高齢者の労働が増えていることも一つの要因です。
自らパートとして働きたい方々で、これは大いに良いことです。
しかし、バブル崩壊後やリーマンショック後の就職氷河期に正規に就けずやむを得ず非正規になっている方や、正規雇用から退職後正規に戻れない、いわゆる不本意非正規の方々も一定数います。

総務省の労働力調査によると特に男性の25~34歳40.0%、35~44歳42.0%、45~54歳45.1%と非常に高い割合でおられます。
格差を是正し、社会を安定させるためにもこのような方々を何とか正社員へ転換する必要があります。
人手不足となってきた今こそ、政府もこのような方々に対する教育訓練などを手厚くし、また企業もキャリアは少ないけれども採用して戦力化していこう、という考えが求められます。

影山正伸

労務管理(給与計算含む)と人事・賃金体系整備に精通した社労士

影山正伸さん(影山社会保険労務士事務所)

Share

関連するその他の記事

広がる「黒字リストラ」 年齢が問題ではない?対象になるのはどんな人?

2019年「黒字リストラ」を実施する企業が増加。2020年も、この流れは続くようです。企業の動向と働く側が意識しておくべきことは。特定社会保険労務士の北村滋郎さんに聞きました。

北村滋郎

北村滋郎さん

新時代を生き抜くための人生と経営をアドバイスするプロ

ウーバーイーツで話題のギグワーカーは自由な生き方を後押しできるか?

ここ数年「ギグワーカー」という働き方を選択する人が増えています。まだまだ耳慣れないギグワーカーとはなんなのか、起業支援キャリアカウンセラーの新井一さんに聞きました。

新井一

新井一さん

稼ぎ力を引き出す起業支援キャリアカウンセラー

「いきなり!ステーキ」社長のメッセージに賛否 ブランディングの視点から見た問題点とは

「いきなり!ステーキ(運営・ペッパーフードサービス)」の店頭に張られた一瀬邦夫社長直筆の「お願い文」がネット上で話題になっています。なぜ炎上を招いてしまったのでしょう?ブランディングの点から解説します。

堀田周郎

堀田周郎さん

企業や個人が気づいていない魅力を引き出すブランディングのプロ

イトーヨーカドー、パルコなど元日の計画休業を発表。働き方改革による業績への影響は?

働き方改革の一環で、年々元日の計画休業を実施する企業が増えています。イトーヨーカドーやパルコなども2020年より実施を発表しています。年始商戦による業績への影響はないのでしょうか?

鈴木崇史

鈴木崇史さん

店舗ビジネスの起業・融資・補助金・事業承継の認定専門家

カテゴリから記事を探す

キーワードから記事を探す