公立小中学校教職員49,000人削減案 問題点は?
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少子化に伴う、小中学校の教職員削減案
来年度予算案の編成に向けて、財務省は公立の小中学校の教職員について、子どもの数が減るに伴い、今後の10年間でおよそ4万9000人の人員削減をする案をまとめ、文部科学省に求める方針を固めました。
近年の少子化問題により、教職員だけに限らず子どもに関わる領域の人員削減を考える事案は、年々増加傾向にあります。
本来は少子化をどのように防ぐかについて国が考えることが大切で、少子化ありきの教職員削減案を講じることには違和感がありますが、今回は教職員削減にあたっての問題点などを解説します。
教職員への負担が懸念される
ただ単に教職員の数を減らすだけだと、様々な問題が起こると予想できます。
現状、残業時間や休日出勤の多い現場の教職員への負担がさらに増え、心身に与える影響が著しく増えるでしょう。
文部科学省の調べでは、生徒に対する指導の中でストレスを感じている教員は約7割にも及びます。
精神疾患に陥る教職員の数も年々増加しています。
子どもの数が減少しているからといって、教職員も減らすというだけでは、現在の労働環境の改善にはなりません。
教師の質を上げ無駄を省くことが重要
教師一人ひとり、また、その指導の対象にあたる生徒を守るために重要なことは、教師の質を上げ無駄を省くことです。
以前は、すべてアナログで行っていた業務も、昨今ではコンピュータの発達により、業務量が減ってきているのは確かです。
ここでさらに、優秀な教師育成のための教育や、教育そのものの見直しを図ることで、より業務改善ができると考えます。
例えば、デジタル教材やネットを用いた教育の導入を考え、それでまかなえること、現場でしかできないことを明確にすることで、効率化が望めるでしょう。
教職員削減によりいじめ問題を増加させることにならないか?
学校という機関は、勉強を指導するだけの場所ではありません。
つい最近まで、ゆとり教育による学力の低下も問題視されていますが、小・中学生のいじめ問題が増加しているのも深刻な問題の一つです。
このいじめ問題を無視した公立小中学校の教職員の削減案は許されません。
上記のような業務改善を行い、生徒とのコミュニケーションの時間を増やすことで、いじめに気付きやすく、問題が発生する前に対策をとることができます。
また、いじめ問題軽減のために、カウンセラーなどの専門的な知識を持つ職員を増やしていくことも重要です。
私たちは、教育現場についてもより関心を持ち、我が国を担う子ども達にとって、より良い環境を作るよう努めなければなりません。
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