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パートナーとの別れで高まる死の確率?

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パートナーの存在と健康

皆さんは、健康のためにどんな工夫をしていますか?
サプリメント、食事制限、運動、リラックス法、多くの健康法の情報が乱立している昨今です。

五大疾病の一つ、「脳卒中」についてあることが注目されています。
配偶者との離婚や死別といった婚姻状況の変化によって、脳卒中の発症リスクが1.26倍に高まることが、国立がん研究センターによる40歳以上の男女5万人の調査から分かったのです。

特に男性の場合、妻を失うと、脳卒中のうち血管が破れて脳内で出血する「脳出血」の危険性が1.5倍になることが明らかになりました。
一方、女性の場合には、仕事をしていない女性が夫を失うと、仕事をしていて夫もいる女性に比べ脳卒中リスクが3倍に高まることなども示されたといいます。

また、配偶者を失った後、親と同居することで、男性では脳卒中リスクが低下するのに対し、女性では逆にリスクが上昇することも示されました。
さらに、配偶者を失った後、子供と同居していた男女では、婚姻状況に変化なく子供がいない人に比べ、脳卒中リスクが1.45倍に高まったのです。

離婚や死別などによって、パートナーを失うことが心臓病の発症率を高めるとの報告は多かったのですが、脳卒中についても同様の現象が起きています。
心理的に、どんなことが考えられるのでしょう。

ストレスの高いライフイベント

アメリカの社会学者ホームズと内科医レイが20年に渡り、身体疾患の発祥の原因となり得るような重要な出来事(ライフイベント)を数値化し、現状起きているライフイベントの合計点数によって現状の心身へのストレス負担をみるライフイベント法というものがあります。

ストレスというのは、ネガティブな出来事に限っているように思えますが、就職、出産、結婚、昇進などもまた、変化を伴うストレスでもあるのです。

その43項目のライフイベントの中でストレスの高い上位5項目をピックアップしてみると以下のようになります。
① 配偶者の死
② 離婚
③ 夫婦別居
④ 刑罰
⑤ 近親者の死亡

これらのことは、人が生活するうえで大きなストレスとなります。
そう考えると、「脳卒中」にしても「心臓病」にしても、ストレスというものが健康に与える影響というのは甚大なのでしょう。

人とのつながりが薄くなる中で

厚生労働省による自殺者統計の数をみても、晩年になるほどに男性の「離別」による自殺も増えています。
家族という在り方、近所との付き合い方が、希薄になっている世の中です。楽しいことであったとしても、辛いことであったとしても、誰かと”共有”できてこそそれは本物になるのです。

味のしない生活というのは虚しいものです。
共有する相手が配偶者しかいないと、配偶者を何らかの形で失った途端に、「孤独感」という魔物が、自分を大切にするという意志を奪ってしまいます。
結果、人の健康を損なわせるのは、不思議なことでは無いでしょうね。

経済的発展、便利さを追い求めることも大事ですが、人と人との心のつながりがフォーカスされる必要が出てきた時代なのではないでしょうか。

独自手法で短期解決をもたらす心理カウンセラー

青柳雅也さん(カウンセリングルーム アンフィニ)

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