「就活繰り下げ」による就活生への影響は?
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たびたび変更される就活開始時期
大学生にとって騒がしいことが、また起こります。経団連による「就活繰り下げ」です。今回の主役の大学生は、決まったことに従うしかありません。「就活」と呼ばれるものは、大学生の一大行事と化しています。就職協定が廃止されると同時に、1997年から経団連が倫理憲章で大学生の就職活動時期について述べていることによって、大きな流れができています。そして今回、また就活開始時期の変更を指針として発表しました。近年の変更は、以下の通りです。
■2012年卒以前
<広報活動>3年生10月~
<選考活動>4年生4月~
※広報活動開始時期は、経団連倫理憲章には明記なく慣例的に行われていた。
■2013年卒~2015年卒
<広報活動>3年生12月~
<選考活動>4年生4月~
新たな指針として
■2016年卒(現在の大学2年生)
<広報活動>3年生3月~
<選考活動>4年生8月~
時期を変えても「正常な学校教育と学習環境の確保」という大義名分は通用しない
現在の選考活動では4月以降となっていますが、大学生の就活時期の活動を見ていると4月以前に動き回っているのが現実です。3年生の後期試験の勉強しながら就活をしていることは珍しくありません。
この現状を鑑みて、指針で示されようとしている8月からの選考活動がどのようになるのか考えてみても、4年生の前期試験に影響が出て、結局はどの時期に移行しても「正常な学校教育と学習環境の確保」という大義名分は通用しないのです。
時期に翻弄されず「変わる」ために大学生活を過ごすことが本質
就活生への影響は、「就活の短期化」などで表向きにはあります。就活の期間が短ければ、卒業までに就職先が決まらない人が増えるかもしれません。しかし、本質的には何の影響も受けていません。大切なことは、大学生自身が大学時代を「自分自身が変わる」ことに充てることです。この「変わる」の連続が、4年後に「成長」につながります。
企業は主体性を持ち、実行力を発揮できる人を求めています。このような力を持っているかどうかを、就職試験で試しているだけなのです。就職試験が先に延びるだけ「経験」する機会が増え、「変わる」チャンスを手に入れたと思えば「就活繰り下げ」も歓迎できるのではないでしょうか。
時期の移行に関して右往左往することから離れ、本質を見据え、経験を基に主体性を身につけることに目を向けてみてください。主体性を持つことは、就職だけではなく、学問にも、生きることにも活かされていくのです。
自らが考え、行動ができる人材を育てるプロ
木村文俊さん(向塾)
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