リクルートスーツを脱いで就活、お手本はクールビズ
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秋田市の国際教養大学が「脱リクルートスーツ宣言」

2016年に卒業する大学生の就活開始時期が、従来よりも遅くなりました。それに伴い、面接試験がピークを迎えるのは8月です。これを受け、秋田市にある国際教養大学では「面接に失礼のない格好であれば、あえてリクルートスーツを着用しなくてもよい」という方針を発表しました。就活における、いわば「脱リクルートスーツ宣言」は、一部の企業からも賛同を得ているとのこと。これからの動向が注目されます。
「脱リクルートスーツ」は「何を着れば良いかわからない」につながる
ただし学生にとって「リクルートスーツでなくてもよい」のが、負担軽減につながるとは言い切れないのも事実です。「何を着ればいいのかわからない」といった問題が予想されるからです。
先日、ある大手百貨店の人から次の話を聞きました。売り場に配属された新入社員の男性は、毎日スーツを着用していました。ところがある日、先輩社員から「もう少しカジュアルにしてきてもいいよ」と言われたところ、「ジーンズでいいですか?」と尋ねたとのこと。社会人経験の浅い新人にとって、ビジネスシーンにおけるカジュアル服の定義は難しいようです。学生であればなおさらのことでしょう。「スーツを着ていれば間違いがない」という安心感を手放すことが、負担になるとも考えられます。
ビジネスシーンであることを忘れず、クールビズスタイルを参考に
ではリクルートスーツを選択肢からはずすとき、どのようなコーディネートが良いのでしょうか。大事なことは「スーツでなくて良い=くだけた服装」ではないということです。ビジネスシーンであることを忘れずに、「就活生らしさ」「清潔感」「企業に対する礼儀」を損なわない服装を整えましょう。ここ数年で急速に浸透した、クールビズスタイルのビジネスパーソンを参考にすると良いでしょう。ポイントは次のとおりです。
◆革靴
革靴を基準にしましょう。靴が決まれば、おのずとそれに合う服装が決まります。
NG=運動靴、サンダル、ブーツ
◆シャツ
白シャツでえりのあるものを選びましょう。
NG=色や柄のシャツ、ポロシャツ、Tシャツ、スウェット、パーカー
◆ジャケット
紺のジャケットはマストアイテムです。
NG=チェックやストライプの柄物、白やパステルカラー
◆パンツ、スカート
男性はセンタープレスのあるパンツ、女性はタイトスカート、ボックスプリーツスカートで、紺や薄いグレーが良いでしょう。
NG=センタープレスのないパンツ、色や柄のパンツ、スカート
◆ワンピース(女性の場合)
女性の夏スタイルには、半袖の紺ワンピースがおすすめです。ジャケットを合わせれば、面接コーディネートが簡単に完成する優れものです。
最難関は、面接会場でのアウェイ感の克服
「リクルートスーツでなくてもよい」といった就活が、今後普及していくかどうかはまだわかりません。服装を整えることは、相手への敬意を表すだけでなく、自分の意識をビジネスに向ける意味もあるからです。
また、面接会場で会う企業担当者や就活生のほとんどがスーツスタイルの現状、アウェイ感を克服できるかどうかが懸念されます。自分の服装が気になり、本来の実力を発揮できないのであれば本末転倒です。
そうならないためには、限度をわきまえたビジネスカジュアルの服装を守り、意識を高く持つこと。そして企業と大学の双方が「リクルートスーツでなくても良い」ということを周知徹底するサポート姿勢が求められるでしょう。
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