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徹底した証拠固めでストーカーを撃退。弁護士や探偵に相談を

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ストーカー被害に遭ったら、まずは身近な人に相談を

桶川ストーカー事件をきっかけとして、2000年5月にストーカー規制法が制定されましたが、ストーカー被害は減少してはいません。むしろ、認知件数は、毎年増加傾向を示しているようです。各地の警察において、ストーカー相談窓口や対策室を設けているとしても、実際には、まともな証拠がないと取り合ってくれないことが多く、そうなると被害者自身も頼る術を失い、被害を拡大させてしまいかねません。

では、警察に取り合ってもらえない場合、どうしたらよいのでしょうか。被害が続く限り、最終的には刑事事件にせざるを得ません。そこに向けての証拠固めが重要となり、協力者が必要ということになります。まず、第一に両親、兄弟、友人など、身近な人にできるだけ早く相談し、被害についての共通認識を持ってもらうことが必要です。身近に力になってくれる人を作ることで対処への力も湧いてくるというものです。

ストーカー事案を専門的に扱う弁護士への法律相談が有効

次に具体的な相談先ですが、法務局の「女性の人権ホットライン」というものがあります。これを利用することで、最初は動かなかった警察も動いてくれるようになるかもしれませんが、弁護士への相談を薦められる可能性もあります。各地の弁護士会ではDVやストーカー被害に対処するための専門弁護士を用意するとともに、複数弁護士で対処することなどの体制が整えられているところもあります。事案の性質上、複数で知恵を出し合って対策を練り、緊急時にも対処できるようにするということでしょう。

そこで、弁護士に相談する場合には、必ず複数の弁護士で対処してもらえるように強く訴えることが必要です。弁護士会や役所で実施される法律相談では、必ずしもその担当弁護士がストーカー事案を専門的に扱っているとは限りませんし、複数での対処を考えてくれるとも限りません。法律相談を申し込むにあたっては、そのあたりをよく確認し、必ず専門の弁護士を紹介してもらうようにしましょう。また、実際の相談には、事前に相談していた身近な人に同行してもらい、一緒に被害を訴えるようにしましょう。

探偵事務所への相談も効果的。証拠固めの徹底を

また、ストーカー被害の証拠固めについては、身近な人に協力してもらうだけでなく、探偵事務所を利用することも検討されます。探偵事務所を利用することで、被害が止むケースもあるようです。いずれにしても、一人で対処しようとせず、身近な人を巻き込んだ上で、複数の人間で対処する体制を作ることが極めて重要であることを肝に銘じましょう。

田沢剛

法的トラブル解決の専門家

弁護士

田沢剛さん(新横浜アーバン・クリエイト法律事務所)

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