水着で街歩き、マナーのプロはどう見る?
水着で街歩きは、間違いなくマナー違反。治安の悪化も
今、神戸・須磨の商店街を水着で歩く男女が増えています。駅やコンビ二で着替える。濡れた水着のまま飲食店に入り食事をする。砂だらけでタクシーに乗り込む。このような光景が、あちらこちらで見られるそうで、商店でも札を立てたり、トイレに鍵をかけたりと対策をしていますが、効果はあまり出ていないようです。
「他人に不愉快を与えない」というのがマナーの基本的ルール。よって、水着で街歩きは、間違いなくマナー違反ということになります。また、よく心理学でもいわれていることですが、大きな犯罪が起こる場所の最初のきっかけは、「一台の窓の割れた車の放置」だと言います。例えば、駅やコンビ二での水着の着替え。「1回だけなら」「言っても聞かないし」といった消極的な気持ちが、地域や街の治安さえも悪くしてしまう可能性あります。もしかしたら、濡れた床で老人が滑って怪我をする、などの事故も起きるかもしれません。
水着での食事は、風紀を悪くすると共に、「椅子や備品を汚す」「それを嫌う客が離れる」など、店に与えるダメージも甚大。また、タクシーに砂だらけで乗る行為で、運転手は車の掃除を余議なくされ、その間、次の客を乗せることができません。さらに、汚れた車に怒って、料金を払わない客が出る可能性だってあるのです。
それでは、これらを改善する良い方法はあるのでしょうか?
良いことと悪いことの判断が曖昧なときにマナー違反は起きる
「一貫したルールを作り 街を上げて徹底する」。これに尽きると思います。「あそこでは良かったけど、ここではだめ」では利用者も迷ってしまいます。新しいルールを決めたなら、とにかく全員で守り通すことが大切です。商店街組合の会合などを多く開催し、「全員が同じ内容を把握、確認できているか?」「実施後に変化はあったか?」などをチェックします。浸透させるためのチラシや看板を作ったり、告知をアナウンスで流すなどの仕組み作りも有効でしょう。
良いことと悪いことの判断が曖昧なときにマナー違反(ルール違反)は起こります。商店街が譲れない主張を込めたルールをはっきりと指し示し、「なぜ、悪いのか?」「なぜ、そうするのか?」を聞かれたときに、誰もが同じ言葉で答えられるようにすることで、ルールは重さを増し、効力を発揮していきます。
水着で歩く若者にも、そんなに悪気があるわけではないでしょう。ルールをはっきりと指し示すことで、互いに歩み寄れる接点が見つかるかもしれません。