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  1. 贈与にメリット「子ども版NISA」への期待

贈与にメリット「子ども版NISA」への期待

カテゴリ:
お金・保険
キーワード:
NISA
相続税
贈与税

NISA好調、注目を集める「子ども版NISA創設」

贈与にメリット「子ども版NISA」への期待

今年スタートしたNISA。開設したNISAの専用口座を利用すると、年間100万円までの投資益(配当・売却益)が非課税になります。現状では20歳以上が対象で、2023年までの10年間実施予定です。

NISAは、個人の資産づくり促進と、「貯蓄から投資へ」の流れを促すことによる経済の活性化を期待され、イギリスの「ISA」をお手本に導入されました。今現在NISAは好調で、2014年末までには815万件の口座開設の申し込み、投資金額は5兆3000億円を見込まれています。

さて、先日政府から「子ども版NISA創設」「非課税枠の拡充(200万円~300万円)※大人版」「非課税期間の延長」等のNISA拡充策の検討が発表されました。中でも「子ども版NISA」の創設が注目されています。子ども版NISAは0歳~18歳未満が対象。創設されると大人版NISAも現行20歳以上から18歳以上に引き下げられるため、日本に住んでいる人全員が対象者となります。口座開設数はますます増えそうです。

子ども版NISA、祖父母から孫への贈与にメリット

日本は、他国と比べ預貯金で資産を保有する割合が非常に高くなっており、国内の家計が保有する金融資産1600兆円のうち半数以上を預貯金が占めています。また、高齢者世代に貯蓄が集中していて、現状ではNISA申込者数の半数以上は60代以上の余裕がある世代です。

そこで、子ども版NISAを創設することにより、贈与の一環としてお金に余裕のある祖父母世代が孫等の子供・若者世代の名義で口座を作り、これまで以上に投資が促されることが期待されています。

今、祖父母世代から孫等への贈与として「教育資金の一括贈与」が注目されており、平成27年12月31日までは、1500万円まで非課税となっています。ただし、この制度は、専用窓口を開設し、金融機関が領収書等をチェックした上で、教育資金と認められるものにしか使えません。また、教育資金として使い切れなかった分には贈与税が課税されるため、相続時に支払う相続税よりも高い税金を払わなくてはいけない、というデメリットがあります。

その他、年間110万円までの贈与に税金はかかりません。そのため単純に毎年110万円ずつ現金で渡したり、孫の口座に積み立てても贈与税はかかりません。「子ども版NISAの創設」は「この110万円のうち100万円をNISA口座に預けて投資しませんか?」という政府からの提案、と言えるかもしれません。

NISA普及で、日本経済の再生が進む?

若いうちから投資する環境に触れていることで、将来的にも資産形成等の勉強になると考えられています。現状NISAは2023年まで。2016年から子ども版NISAが創設されると、8年間で計800万円の投資が可能に。資金が増える可能性や、教育資金と違い使い道が決められていない、というメリットもあります。

その反面、18歳未満は引き出しできない等の規制を設ける方針のため、「使いたい時に使えない」という状況になる可能性はあります。また、NISA自体、「非課税になる金融商品は上場株式および投資信託に限定されている」「通常の投資で可能な損益通算ができない」等利用しにくい点もあります。そして、もちろん投資をするということは、資金が減るリスクを負うため、その辺りも考える必要があるでしょう。

せっかく日本国内に資金があってもタンス貯金や預貯金では経済が活発化しませんが、政府としてはNISAを利用し投資してもらうことで、今まで以上に企業へお金が流れ日本経済の再生が進む、という狙いあっての政策です。周りに惑わされず自身でじっくり考えることも大切です。

佐々木茂樹

身近なお金の問題から人生設計までサポートするプロ

佐々木茂樹さん(ファイナンシャルサービス株式会社)

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