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犬猫の殺処分ゼロへ 飼い主がすべきこと

岐阜で民間ボランティア団体、犬猫の殺処分ゼロを目指す

犬猫の殺処分ゼロへ 飼い主がすべきこと

岐阜県内の動物愛護団体のメンバーらが5月25日、犬猫の殺処分ゼロを目指し、民間ボランティア団体「県動物愛護ネットワーク会議」を立ち上げました。県内での犬猫の殺処分率は、保健所の引き取り数の減少などで、2003年の79%から2012年には59%まで低下したそうですが、飼育放棄で捨てられたペットや野良猫が保健所に引き取られるケースは後を絶ちません。

ペットは飼い始めたときから、「終生飼養」が飼い主としての当然の義務。しかし、飼い主が不慮の事故や病気などにより、どうしても飼えなくなる状況が起こることがあります。そんなとき、ペットを保健所に持ち込んだ場合、殺処分になる可能性が高くなります。私たちは動物の命を守るためにどうしたら良いのでしょうか。

人間の身勝手で保健所や愛護センターに持ち込む事例も多い

保健所や愛護センターに持ち込む飼い主の理由は信じられないものも多くあります。例えば、「引っ越しをするから」「子どもが飽きたから」「老犬で面倒見きれないから」など。人間の身勝手としか言いようのない事例も数多くあるのです。

引越しをするなら、一緒に暮らせる引越し先を探すべきですし、家に来た日から亡くなる日まで、責任を持って、ともに生活しなければなりません。動物も私たち人間と同じ、赤ちゃんで生まれ、年老いて死んでいく生き物です。かわいい子犬を迎え入れても、最期は年老いたり、病気になって死んでゆきます。

そして年を取るにつれ、行動にも変化が現れ、今までできたことができなくなったり、甘えん坊になったりもします。認知症になって夜鳴きをしたり、オムツが必要になったり、介護も必要になったりするのです。しかし、これまで充分に私たちの生活に潤いを与えてくれ、幸せにしてくれたペットです。そんな動物たちをねぎらい、感謝して最期まで面倒をみてほしいと願います。

里親を見つけ、それでも無理ならレスキュー団体に相談

ただ、飼い主が不慮の事故にあったり、難病になったり、災害で避難生活になったりして自分のこともままならなくなってしまい、手放したくないのにどうしても面倒を見られなくなった場合、まず自身で里親を見つける努力をしてください。それでも見つからない場合は、レスキュー団体などに相談してみるのが良いかと思います。

最近は多くの愛護センターが、成犬譲渡に力をいれたり、引き取りを有料にしたり、理由によっては引き取りを拒否するなどして、殺処分ゼロを目指して一生懸命努力しています。しかし、まだまだ持ち込まれる犬猫は後を絶たず、センターの収容施設にも限界があり、やむを得ず殺処分をするしかないという現実もあります。

もしものために社会化トレーニングをしっかりやっておくのも重要

そして、ペットを家族として迎える前に、万が一、自分が世話をできない状態になってしまった時に引き取ってくれそうな友人や身内がいるかどうかを考えてみることも重要です。また、誰に引き取られても愛する動物たちが幸せに生きていけるように、社会化トレーニングやトイレなどの基本のトレーニングをしっかりやっておくことも大切といえるでしょう。

子犬の社会化トレーニングを推進するドッグトレーナー

洲崎ゆかりさん(Secil wan Company)

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