こころの口癖<セルフトーク> ⑬ 「楽観主義は意志である」
さて前回の続きです。
スキルとしてのセルフトークを考えた時、3つのタイプが考えられます。
それは
1.ファーストパーソン(一人称)セルフトーク
2.セカンドパーソン(二人称)セルフトーク
3.サードパーソン(三人称)セルフトーク です。
例えばこれまでネガティブなセルフトークで上げてきた「どうせ、俺は何をやっても認めてもらえない・・・・」とか「まったく俺は何をやっても…上手くいかないよな」というのはファーストパーソン・セルフトーク。どちらかというと、自分の気分やムードに浸っているときに出やすい言葉ですね。
それに比べてセカンド・パーソンセルフトークは、例えば「おいおいしっかりしろよ、落ち込んでる場合じゃないぞ、お前(自分のこと)!」とか「お前はこういう時にミスしやすいから気をつけろよ!」「お前は本当によくやっているよ、自信を持とう!」などと自分で自分に話しかけるセルフトークで、これをポジティブに使えるようになると、悲観主義から楽観主義へと気持ちを切り替えることも可能でしょう。
では最後のサードパーソン・セルフトークとはどういうものでしょうか?
これは文字通り、今置かれている状況をまるで、第三者のアナウンサーが実況中継するように客観的に語っていくというスキルです。例えば、夫婦げんかで腹が立った時に、
ファーストパーソン・タイプでは
「あぁまただ、本当に頭に来ちゃう。もうやってられないわ!」
となりますが、
セカンドパーソン・タイプではそれが
「あぁ、また私はむかむか来ているわよ。ちょっと落ち着かないといけないな。」
となります。
ではサードパーソン・タイプの語りだとどうなるでしょうか?
例えば
「あぁまた私が言ったことに対して夫は屁理屈で言い返してきたなぁ。言い返されると私はまたムカッときて、また言い返して、それにまた夫が言い返し・・・。こういうパターンがいつも繰り返されているなぁ。」
となります。つまりサードパーソンの場合は、自分の置かれている状況を、まるで天井から見下ろしているように、俯瞰的に冷静に説明するような感じと言えばよいでしょうか。
自分のことを、高い視点から俯瞰的に見つめて認識することを「メタ認知」と言いますが、カウンセリングなどの目指すところも実は「自分で自分を見つめ、自己コントロールする力をつける」ということなのです。そういう意味で、まさしくこのセルフトークは大切なスキルの一つであることが言えると思います。もう一人の自分が今の自分を客観的に見つめて、的確に表現することで、感情をコントロールする力が育ち、冷静に問題解決へと向かう、というわけですね。
長くなりましたが、セルフトーク、上手く使えば自分の気持ちをコントロールすることができるようになりますよ。ぜひみなさん、自分なりのセルフトークを手にレましょう!
最後に大阪人の格言から極めつけの一言を。