こころの口癖<セルフトーク> ⑬ 「楽観主義は意志である」
最近メディアを騒がせるような大事件が続いています。
その実行者の背景が詳しく報道されるにつれ、確かに不幸な生い立ちや不運な出来事の積み重ねがあると思いますが、それにしてもそのような出来事がその人をそこまで追いやるには、それだけではないでしょう。
つまりそういう自分の思うようにならない状況の積み重ねから、自分自身に対する見方や自分をそこまで追いやった(?)社会に対する見方のゆがみ、バイアスがあるのでしょう。
そういう、いわゆる認知のゆがみが背景にあると、その人の考え方や行動はいわば、ネガティブな悪循環をおこしてどんどん不満と怒りが雪だるま式に膨れ上がって、最終的に風船が破裂するように事件という形になってしまうのだと思われます。
もちろん逆に自分に対する自信や誇りを持っている人は、何か物事を成し遂げるたびにその好循環が膨れ上がります。そしてそうなれば少しぐらいの失敗も待った危機にならない、むしろバネとなって自らを奮い立たせる材料になるかもしれません。
プラスに働くにせよ、マイナスに働くにせよ、人はその時々において自分の置かれた状況や経験をその人なりの解釈で自分に言い聞かせているということになります。そういういわば「こころの口癖」を<セルフトーク>という言い方で表します。
セルフトークは無意識的に自分のアイデンティティを強化する働きを持っていて、ポジティブなセルフトークはますます自分に対する自信を強固なものにし、マイナスのセルフトークはますます自分を不幸の主人公にします。
そう考えるとできればマイナスよりもプラスのポジティブなセルフトークを心掛けたいものですが、その前にまず自分が普段どんなセルフトークをしているのか振り返ってみてはいかがでしょうか。
次回からいくつかよく見られがちなセルフトークを紹介しますので、ご自分のこころの口癖を振り返る手がかりにしていただければと思います。
まずはよく見られがちないくつかの「マイナスのセルフトーク」から紹介しますね。