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岸井謙児

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岸井謙児(きしいけんじ)

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コラム

思春期の子どもたちへの関わり方~こころがけたい「4つのK」~

こころの散歩道

2017年10月7日 / 2017年10月10日更新

さて前回は「思春期の子どもたちへの関わり方~できれば避けたい“3つのS”~」と言うことで「正論・説教・叱咤激励」は思春期の子どもたちとの関わり方の中ではなかなか効果がないということを書きました。確かにこの「3つのS」は子どもたちへの想いが強ければ強いほど、つい感情的になって取りがちですが、結果として険悪なムードを呼び起こしてしまいます。

こういう関わり方は、思春期に入る前の小学校の低学年ぐらいまでなら効果を発揮するのですが、次第に自我に目覚めた子どもたちにとってはなかなか上手く通じなくなるものです。

それではどうすればよいか。これがまた難しい。なにしろ自我に目覚めた思春期は、自分の目の前に立つ大人の存在が大変息苦しく感じられて、基本的に大人が苦手です。加えて一人の人間として個性に目覚めてきますから、一人一人に合った声のかけ方、関わり方をすることが必要になってきます。ですから実は「思春期の子どもたちにはこう関われば良い!」と言うような一般論がなかなか立てにくいのです。

とはいえ矛盾するようですが、そういう一人一人の性格や個性に応じた個別性を前提として、思春期特有の一般的な傾向と対策(?)はないものか?色々考えてみました。

思春期の子どもたちに関わる時にこころがけたい「4つのK」

前回「3つのS」なんてまとめ方をしたもので、今回もそれに続いて「4つのK」と名付けてみました。
それは
「1)聞く 2)確認する 3)感情的にならずに 4)気持ちを伝える」
という4つのポイントです。
<とにかく話を聞く>
 これは欠かせません。とにかく彼らの話を聞く。「聞くって言ったって、何を話しかけても返事もしません」と言われそうですが、それでも話しかけ、相手が話し始めるのを待ち続けましょう。「無視」されるのは想定内です。彼らは一見不愛想に見えて、頭の中では自分のいいたいこと・考えていることが渦巻いているのです。いくらなんでもいきなり「あなたはどう思っているの?」と直球勝負はリスクがありますが、「雑談」や何気ないやり取りの中から糸口を見つけましょう。 いったん話し出すと彼らは驚くほど雄弁に話し出すものです。

<そして確認する>
これも欠かせません。なによりまず彼らの話の筋道を理解すること。そのためには「つまりあなたの言いたいことはこういうことかな」とまとめて確認します。なるべく相手の使った言葉をそのまま使うことがポイントです。そして「そう、そうなんだ」という「うなづきや返事」が返って来れば、的確に聞けている証拠です。きっと彼らも「私のいうことを聞いてもらえた」という実感がわいてき来ることでしょう。

<感情的にならない>
これが一番難しい。隣の子供ならいざ知らず、実の親子の間柄なら、「わかっているけど腹が立つ」なんてことは確かにあります。それは愛情の裏返しでもあるからです。しかしそれでも感情的にこじれてしまえば、まずそのケンカを収める時間と手間をかけなければ次へ進めません。 そのために費やすエネルギーたるや甚大なものです。出きるだけ無駄なエネルギーは使いたくないものです。

<最後にこちらの気持ちも伝える>
とはいっても言われっぱなしでは行けません。親として大人として「あなたはそういうけど、私はこう思う」と伝える事も大切です。ただし冷静に、感情的にならずに・・・。そして言った後は決して議論に巻き込まれないこと。彼らの行動の目的は「反抗する」こと。言い返しす力を鍛えんがために、親を練習台に使っているのですから、あまりその手には乗らないように。

「言うは易し 行うは難し」ですが・・・修行あるのみ

今あげたような対応策は簡単にできません。しかし先にあげた「できれば避けたい3つのS」を裏返せば、この4つのKになるのではないか、と思います。正論は正論として、まず相手の言い分をじっくり聞く。必ずそこには彼らなりの理屈があるものです。それを冷静に理解する。そして説教や叱咤激励ではなく、冷静にこちらの考えも伝え、できるだけ押し付けない。

これらをまとめると思春期の彼らとのやり取りは、いわゆる「交渉」だということがわかります。相手の言い分を聞きながら、こちらの思いを伝えていく。粘り強く交渉することで、少しずつ大人の関係が持てるようになっていくのではないでしょうか。思春期に翻弄される子供たちを前にした「現場の実践的交渉術」を身につける事が大人の側に求められている修行なのかもしれません。

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