こころの問題<5> 大切にさせたい「自分だけの世界」
さて前回は、、アメリカのサリヴァンという精神科医は「チャムシップ」と呼んだ思春期に入った子どもたちの同年代での関わりを取り上げました。簡単に言えば「私たち」感覚とでも言うか、「私たちは仲良し仲間」「私たちは同じよね」という感覚で、親から自立していく時の孤独を慰め合う、共有し合う関係取っていよく、その絆が彼らを支えてくれるのです。
年代で言えば丁度中学生・高校生あたりでしょうか。
しかし次第にその仲間グループの中にも、個性の違いや能力の違いから一人一人の個人と言うものが芽生えてきます。そうなると今度は「横並び意識」から脱して、「比較」や「個性」ということが問題になってきます。
こういう段階になってくると、これまでの「チャムシップ」関係から進んで、「ピアシップ」関係といわれる関係に成長してきます。
ピアとは仲間という意味で、高校生以上でよくみられるようになります。互いの興味や関心が共通するという点だけでなく、互いに異なる部分を持ち合わせていても、自他の違いを認め合いながら友人関係を育む関係といってもいいかもしれません。
こうなってくると、それぞれがそれぞれ違うんだ、ということを前提としますから、個人と個人の関係がベースになっていると言えますね。
個性の違いという点では男女を問わず認め合うようになるので、当然異性との関係も成立してくるようになりますし、そこに恋愛や尊敬の念が生まれてくるのも当然です。いわゆる「思春期から青年期へ」と成長を遂げてくるわけですね。
この時に問題となるのが「アイデンティティーの確立」という課題です。
それについてはまた次回。
◇◆◇ 思春期・青年期を考える
こころの問題<16>私たちは仲間よね、同じよね? 「チャムシップ」
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/53913/
こころの問題<15> 自立の裏には必ず孤独がある
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/53750/
こころの問題<14> 「母性と父性」
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/53695/
こころの問題<13> 「母なる大地」-1-
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/53522/
こころの問題<12> 「父なる天(神)」
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/53377/
こころの問題<11> 闘いへのいざない、それが「思春期」
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/53168/
こころの問題<10> メタ認知と自立とロケットの関係
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/53164/
こころの問題<9> 自分を見つめる目ーメタ認知ー
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/53090/
こころの問題<8> 思春期へ向かう時の喪失感③ 「自分に対する自信が揺らぐ時」
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/52934/
こころの問題<7> 思春期へ向かう時の「喪失感」②「え!? ちょっと待てよ・・・」
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/52746/
こころの問題<6> 思春期へ向かう時の「喪失感」①:映画「インサイド・ヘッド」から
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