こころの問題<4> 「健全な自己愛」と「ほどよい自信」
前回、思春期の子どもたちが大人や親に反抗する「勢い」が、たとえて言えばロケットが発射されるときのジェット噴射のような役割を果たしている、と書きました。
つまり、ロケット自体は自分の重さを考えれば、到底自力で空へ飛び立つことはできないことを知ってはいるのですが、燃料に点火して一気に燃焼させる爆発的なエネルギーで地上から離れることがかのうになるわけです。
この場合、地上には引力が働いているのでロケットを地上に留めようというマイナスの力が働きます。
この引力や重力と言うものが、思春期の子どもたちの場合、「親への甘え」や「親からの支配力」に当たります。
メタ認知と言うのは、「自分自身に気が付く」ということですから、自分がどう考え、どう感じているかを自覚するということにつながります。それは幼少期に何も違和感を感じることなく親の言いなりになっていたり、何にも自覚することなく親に甘えて色々な世話を受けたり、尻拭いをしてもらっていた状態から抜け出して、「親」と「自分」の関係を(象徴的にですが)切るということになります。
しかしそう簡単に切ることができないのが、家族の絆ですから、当然「母なる大地」に留まりたいという甘えや旅立つことへの罪悪感が働きます。それがロケットで言えば「重力」「引力」に当たるわけです。
そう簡単に行かないことが想像できますね。
ですから子どもは子どもなりに「必死」なのです。
「必死」で親から離れなければ「自分らしさ」が育たたず、いつまでも子どものままでいなければならない。
それは居心地の良いことだけれど、それではいけないんだ、というある意味切迫感のある時期なのですね。
親も、子どもも、お互い「必死」で乗り越えなければならない時期、それが「思春期」なのでしょう。
あなたの子どもさんは、すでに「必死」にもがき始めて居ますか?
それともまだ「母なる大地」「父なる神」にひれ伏して、子どものままの時期なのでしょうか?
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