世の中の子育てに奮闘するお母さん方へ贈る、ニュージーランドのステキな詩
映画「ショートターム」御存知でしょうか?
現在上映中の映画ですが、大変興味深く見させてもらいました(元町映画館にて上映中)。
映画の設定は、日本で言えば児童養護施設や情緒障害児短期治療施設などに当たる「18歳以下の子どもたちの短期の保護施設」。
そこで生活している子どもたちは、それぞれの複雑な家庭環境や生育歴から、多くの場合心に傷を負っています。
日本でも以前テレビドラマで児童養護施設に生活している子どもたちのドラマが色々と物議をかましましたが、それとは全く別に子どもたちの苦しみとそこで働く指導員の生き方を描いた映画です。
現在上映中なのでネタバレしては困るので、あまり具体的には説明できませんが、主人公の指導員グレイス役を演じたブリー・ラーソンの演技がなかなか繊細かつ迫力があり、色々なことを考えさせられました。
グレイスは自分自身の未解決な問題のために、子どもの一人の個人的な問題と自分の問題を混同してしまい、混乱してしまいます。いわゆる「共揺れ」状態に陥ってしまいます。
こういう事態は福祉関係・医療関係で働いている方は気をつけなければいけない問題です。
相手の問題を理解するのに、時には自分の人生のさまざまな問題を掘り起こさねばならない時はありますが、それは自分と相手の境界線を見失うということではありません。
冷静に相手のことを見つめる目と彼らの身上に自分の生き様を重ねて共感していく「つかず離れず」の距離を保つこと。
これがなかなか難しい。
自分一人では気が付いた時には、相手の問題に巻き込まれてしまっていることも。
巻き込まれてしまっては、周りが見えなくなります。
映画の中でグレイスも同様の状態に陥りますが、何とか立ち直ります。
子どもたちも、そして彼らに関わる指導員も、やはり誰かと一緒に歩いていくことが必要なのです。
私たちの人生も、 決して一人ではない、誰か見えなくても一緒に歩いてくれている人がいるんだ、と思えれば、「希望」を見失ったときでも、「絶望」から人生の歩みを止めてしまうことを思いとどまれるかもしれません。
そんなことを考えさせられた映画でした。
興味のある方はゼヒ。