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岸井謙児プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

大切なことは絵本から学んだ ④ 「ムーミンのともだち」

岸井謙児

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テーマ:大切なことは絵本から学んだ

今回はムーミン(知っていますか?)の『ムーミンのともだち』という絵本です。



ムーミンにはスナフキンという男の子の友達がいます。 スナフキンは冬になると南の国へ旅にでて春になるまで帰ってきません。 ひとりで旅支度をするスナフキンをみながら、 ムーミンはまるで自分が置いていかれるようで とてもさみしくなりました。

中学生や高校生のお父さん・お母さんなら このムーミンのさみしさをわかるのではないでしょうか? 小さい頃は自分の足元にまとわりついて、笑顔や泣き顔を見せていた息子や娘が、次第に無表情になり、ひとりで部屋に閉じこもるようになる・・・・。
 
あの可愛いかった子どもが自分から旅立って行こうとしている姿を見て、 それが子どものためには必要だとわかってはいても、自分が置いていかれるようなさみしさを感じてしまいます。

さてムーミン達が森の中を歩いていると、木の枝に雪に埋もれた「さなぎ」をみつけました。

「まあかわいそう、 こんなところで たったひとりで ふゆをこすなんて・・・・・こごえてしんでしまうかも・・・・ つれてかえろうか」
 
ムーミン達が心配になった時、 いつも現実的なミイがやってきて、 こう言ったのです。

「あんたたち、 なあんにもしらないのね。 さなぎは だれにも さわられたくないの。

ひとりでいなくちゃ いけないし さむくなくちゃ いけないの。 そうじゃなきゃ つよい ちょうに なれないの。あんたたちが よけいな おせっかいを したら そのせいで こいつは しぬことに なるんだわ!」

それだけ言うと ミイは ぷいっと 行ってしまいました。
う~ん、きびしい一言ですね、 でもムーミンたちはそれで気持ちに 「ふんぎり」がついたようです。 

どうやら 子どもが親離れすることよりも、 親が子離れする方がむずかしいのかも。 あなたのお家ではどうでしょうか??
『ムーミンのともだち』 原作:トーベ ヤンソン 文:松田素子

読んでくださって ありがとう




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岸井謙児
専門家

岸井謙児(臨床心理士)

カウンセリング・オフィス岸井

カウンセリング暦35年。子供から大人まで、うつ・対人関係の悩み・発達障害・不適応・ひきこもりに関わる問題に丁寧に、かつ誠実に対応します。また全国から電話・スカイプなどでも相談を多数受け付けています。

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