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松本尚典

年商5億円の壁を突破したい社長のための経営コンサルタント

松本尚典(まつもとよしのり) / 経営コンサルタント

URVグローバルグループ 

コラム

売上向上を目指す中小企業が陥る、サイト戦略の落とし穴

2021年1月26日 公開 / 2022年9月21日更新

テーマ:マーケティング 売上向上 SEO 広告

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: マーケティング手法コンテンツ SEOSEO対策 やり方

営業メールばかり来るサイトは使えない、と、思っていませんか?


僕が、新しいクライント企業と経営コンサルティング契約をして社長と話をすると、その社長の思い込みによって、間違った経営判断をされていることにぶつかることが時々あります。

おそらく、社員の皆さんの中には、社長の間違いに気づいている方もいると思うのですが、社員の立場では、なかなか、社長に面と向かって、社長の思い込みによる間違えを指摘することはできないのだと思います。

このようなことを、社長と二人きりのカンファレンスで、率直に指摘して、軌道修正をさせてあげることも、僕たち、経営コンサルタントの重要な仕事の一つであると僕は思っています。

そんな社長の思い込みによる間違えの一つが、表題に掲げた社長の台詞。

新しいサイトを業者に高い費用を払って作り、デザインは、結構きれいなサイトが出来たと思って、期待して公開をしてみたものの・・・。

担当者からあがってくる報告では、一向に、営業の見込み客からのメールが来ないで、来るのは、業者の売り込みばかり・・・。

一体、何のために、サイトを高いカネをかけて作ったのだ!
このようなお怒りの気持ちが、表題のようなお言葉に繋がっているのでしょう。

SEOやリスティングによるWebマーケティングの重要性をお話すると、このような反応が返ってくる中小企業の経営者は、意外に多いのです。

しかし、僕は、断言します。
この台詞は、確実にその社長の思い込みによる間違った認識です。しかも、非常に危険な、思い込みによる、間違えなのです。

何故、貴社のサイトには営業メールしか来ないのか?


では、何故、このように、サイトをオープンした後、営業メールしか来ない、という状況に陥るのでしょうか?

結論からいえば、それは、当該サイトのサイトパワーが、まだ弱いからです。

サイトパワーとは、主にgoogle等の検索エンジンに表示する順位を決めるためのサイトの持つ力のことです。

特定のページの内容(今後、このページの内容のことをコンテンツと呼びましょう)が検索エンジンに表示される力は、2つのファクターの関数によって決まってきます。

ファクター1:そのコンテンツが属するサイトのサイトパワー
ファクター2:そのコンテンツ自体の強さ

つまりこれは、仮に特定のコンテンツが同じ強さで検索エンジンに評価をされるとした場合でも、そのコンテンツが掲載されるサイトのサイトパワーによって検索順位は大きく変わるということを意味します。

言い換えれば、どんなに個別のコンテンツを、デザインや、キーワード検索上で優位に作ったとしても、もとのサイトのサイトパワーが弱ければ、順位が下がってしまいます。

特定のビックキーワードの組み合わせで、一位に表示された場合と、二位に表示された場合では、アクセスされる閲覧数には雲泥の開きがあります。そして、検索エンジンで上位に表示されないコンテンツを、普通、一般のヒトは殆ど開いてきません。

このような下位に表示されているページでも開くヒトというのは、営業目的で開いているヒトだけです。営業目的で、そのページの会社にアクセスをするヒト、つまり業者は、寧ろ、下位表示されている企業に積極的に営業をするのです。

つまり、「サイトからのメールが、業者ばかりだから、サイトなんて営業に使えない」という台詞がでる社長の会社のサイトは、サイトパワーが弱いまま放置されているサイトということなのです。サイトなんて使えない、と言っている暇があったら、サイトパワーを強くして、お客様予備軍からの閲覧と、それに基づくアクセスがどんどんくるまでに、サイトパワーを強化しなければならないのです。

どうしたら、サイトパワーは強くなるのか?


では、サイトパワーは、どうしたら、強化することができるのでしょうか?

この課題を検討するためには、サイトパワーを構成している要素を分解する必要があります。

Googleは、検索エンジンの評価基準を一切、公開しておらず、その基準を常に見直しているといわれています。従って、このコラムを書いている時点における、サイトパワーを構成している要素が、読者の方がこれを読まれている時点の構成要素と一致している保証はありません。

現に、かつて、外部リンク数にサイトパワーが比例することに基づく大量な外部リンク提供によるSEOサービスや、有力なキーワードをサイトに大量に埋め込むSEOサービスが、有効にサイトパワーを上昇させた時代もありました。しかし、これらの方法は、現在、SEOにとってかえって有害であることは、Webマーケティングの世界では、既に常識です。そして、このような変化が、劇的に早く進むのが、Webマーケティングの世界なのです。

ですから、このコラムを執筆している時点における、細かいサイトパワーを構成している要素を情報収集し、僕がこれをコラムに執筆してみても、読者の方がそれを採り入れる頃には、有益でないどころか、有害になることすらあります。

そこで、ここでは、Googleが、今後、そのテクノロジーを向上させ、かつ、評価基準を変更したとしても、変わらないファクターだけを抽出し、話を進めたいと思います。

Googleが変えない評価基準のファクター


Googleという巨大企業は、経営理念がはっきりしている企業です。

Googleの経営理念は、同社が発表する「10の事実」として公開されています。その第一は、次のように定めています。

「1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」

これが、Googleが、最も重視する経営理念です。つまり、Googleという企業は、徹底したユーザー主義を、その経営理念の第一にかかげています。Googleは、検索エンジンの開発にあたり、「インタネット上に存在するすべての情報を、ユーザーが利用しやすいように整理し、検索がスピーディかつ適切に行えるようにする」ことを、最重要な課題として位置づけ、検索エンジンを進化させ続けてきました。

この理念に、一切、ブレないのが、Googleという企業です。これまで、Googleから排除されたSEO技術は、すべて、Googleの裏をかいて、ユーザーに利用価値が低い情報を、ユーザーが誤って表示・利用するようにGoogleを騙す仕掛けをする方法です。

例えば、近時、Webマーケティング企業が、盛んにしかけているコンテンツSEOという方法があります。この方法は、サイトを有する企業の経営目標や戦略、組織を全く知らないフリーライターに、格安なコストで、大量に有力キーワードを含むコンテンツを書かせ、これを、SEOを安直に求める企業に、高い利益率で売るというビジネス手法です。

Webマーケティングの展示会などでは、コンテンツSEOを売りにする企業が、積極的にこの手法を売る出し、集客をしています。

しかし、この方法は、すでに、googleから目をつけられています。ライターは、大量なコンテンツを格安な報酬で作成をさせられるため、どうしても、そのコンテンツの質が低下したり、酷い場合には、どこかのコンテンツと酷似する原稿を、コピペと判定されない程度の修正をしたりして、納品します。

GoogleのAIは、すでに、コピペを判別するレベルをはるかに超えて、そのコンテンツの独自性・専門性・類似判定を行うことができるレベルに到達しています。そして、独自性・専門性が低く、他の原稿と類似するコンテンツを大量に掲載するサイトをターゲットとして、評価を落としています。

これが原因で、最近、「非常に高い費用を支払って、SEO業者をいれ、大量なコンテンツをサイトに掲載してサイトパワーをあげた後、突然、Googleの評価が落ちた」という企業が、増えています。

Googleという企業を舐めてはいけません。

Googleが評価するサイトパワーを、安定的に向上させるサイトは、業者に高い費用を払える企業のサイトではありません。Googleの利用者にとって、有益で質の高い情報をユーザーに提供を続けるサイトです。

変わらないサイトパワーを構成するファクター


では、このようなGoogleの経営哲学から導き出される、サイトパワーの構成要素とは何でしょうか?

それは、次の3つのファクターから構成されています。

ファクター1:サイト年齢
ファクター2:効率的なアルゴリズムによるサイト構成
ファクター3:コンテンツの総合力

上記3つのファクターは、今後、Googleがどのようにサイトパワーを図る基準を変えたとしても、Googleが残す重要ファクターであり続けます。

サイト年齢


これは、
・サイトのドメインが取得後、どれだけの年数を経過しているか?
・個々のコンテンツが、どれだけの期間、公開されつづけているか?
という、ファクターです。

企業価値を図る尺度の中にも、創業年数という要素は重要なファクターの一つです。例えば、出来立ての企業よりも、創業100年の老舗を、社会は評価します。時代の荒波を乗り越えて、存続しつづけた企業には、その存続を続けたこと自体で、価値があるわけです。

サイトも同じです。ドメインが取得され、そこに刻々とコンテンツが追加され続けているサイトは、時の試練を乗り越えているサイトということで、信用に足る情報が掲載されている可能性が高いとGoogleは判断しています。

一方で、これを言い換えれば、新規取得をしたドメインに、いくらお金をかけてスピードをあげてコンテンツを載せたとしても、ドメイン年齢を重ねたサイトにはかなわないということです。

ここから言えることは、Webマーケティングの基本は、地道に利用者にとって有益な情報を掲載しつづける活動を、継続することです。

制作に一気にお金をかけ、その後、サイトからのメールが、業者ばかりだから、サイトなんて営業に使えないといって、放り出してしまう、飽きっぽい社長の会社のサイトが一番、評価されないサイトなのです。

効率的なアルゴリズムによるサイト構成


実は、この効率的なアルゴリズムというのが、最も、一般のヒトにはわかりにくいファクターです。

非常にデザイン的に美しく見えるサイトでも、効率的なアルゴリズムでないソースで構成されているサイトは、非常に残念ながら、Googleの低い評価しか受けません。昔は、ホームページビルダーなどを使い、HTML言語でホームページを作っていた時代がありました。それ自体が悪いわけではないのですが、このように、手作りで言語を書いてプログラムを作る膨大な作業をしてホームページを作ると、そのサイトは、非効率なアルゴリズムで表現されてしまう可能性が非常に高くなります。

GoogleのAIは、私たち、人間のように、カラーで美しくデザインされたホームページを観ているわけではありません。これを表現するコンピューター言語を観ています。結果、人間には、一見してわからない非効率的なアルゴリズムを、AIが低レベルのサイトと評価してしまうのです。

これを避けるためには、サイトをGoogleから高い評価を基から受けているベースを使って、サイトを最初から作ることです。例えば、WordPressは、Googleが非常に高く評価する効率的なアルゴリズムで構成されていることが知られておりますので、新しくサイトを作る場合、WordPressをベースにした、自分のサイト計画に見合ったテーマを購入し、これをベースに使ってサイを作りはじめることが、効率的なアルゴリズムでサイトを作る早道です。

業者に依頼したり、デザイナーに依頼する場合でも、WordPressをベースにしたテーマを修正してサイトを構築できる技術者に依頼する方法が、一番、確実でしょう。

僕が代表取締役を務める、株式会社URVテクノインテリジェンス(情報化事業・マーケティング支援事業 https://urv-group.com/urv-techno-intelligence/)では、サイトの受注や作り直しの際には、すべてこの方法で、外見的なデザイン性だけでなく、効率的なアルゴリズムによる、サイトの構築ができる技術者が仕事をお請けすることにしています。

マーケティング支援事業
https://urv-group.com/services/marketing/site-and-seo/

代表的な事例
https://urv-group.com/works/works-010/
https://urv-group.com/works/works-011/

参考にしてみてください。

コンテンツの総合力


最後のファクターは、コンテンツの総合力です。
個々のコンテンツが集まり、その総合力が、サイトパワーの重要なファクターになってきます。

コンテンツSEOの威力というのは、個々の強いコンテンツが強い力を発揮するとともに、それがサイトの中に積みあがってくるコンテンツの総合力によるサイトパワーが、相乗効果を発揮して、SEOで強い力を発揮するところにあります。

これが、コンテンツの積み上げが、最もSEOに効果があると言われる所以です。

但し、前にも記載しました通り、だからと言って、その企業を全く知らないライターを使って、月間数十本のコンテンツをサイトにアップするという方法は、危険な方法です。

Googleがすでに、このような方法によるSEOに目をつけて、このようなことを実施しているサイトの評価を端的に落としているだけでなく、その企業を全く知らないライターが書いた、キーワード検索に引っ掛けるためだけに量産した「的外れな」原稿が、顧客や顧客予備軍の目にとまり、購買を倦厭してしまう事態にもなりかねません。

正しいコンテンツというのは、会社の商品サービスや経営方針をしっかり把握している社員が、仕事の中で、地道に積み上げて、サイトにアップする原稿ということになります。業者を使って、安直にGoogleや消費者を騙せるほど、世の中は甘くないのです。

サイトパワーをあげる正しい方法


これまでの話を纏めます。

「サイトからのメールが、業者ばかりだから、サイトなんて営業に使えない」と言っている社長の会社のサイトは、サイトパワーが低く放置され、そのために、お客様になる顧客予備軍からのメールが来ない状態にあります。

これを改善するためには、次の3つの方法を総合的に駆使した、サイトパワーアップを企業として取り組む必要があります。

・効率的なアルゴリズムによるサイト構成が可能な技術者によるサイトの作成
・会社の商品サービスや経営方針を知る社員によるコンテンツの地道な作成とアップ
・上記を継続して行うことで培われるサイト年齢の積み上げ

この3つのことに配慮すれば、必ず、サイトは、「24時間働く優秀な営業マン」として、会社に大きな商売のタネを、継続的に齎してくれるようになるのです。

続く

[囲み装飾]松本尚典の中小企業経営者支援コンサルティングサービス

https://mbp-japan.com/tokyo/yoshinori-matsumoto/service1/5002501/

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