足が痛くならない・外反母趾になりにくい歩き方・ウォーキング法とは?
こんにちは、姿勢トレーナーの八巻です。
今回も、歩行時・走行時における「膝痛」についてのお話です。
前回は、体のゆがみが足への負担につながるというお話をさせていただきましたが、
今回は、フォーム以前の体の動かし方で、
膝回りに負担をかけやすい脚の動かし方についてです。
その動かし方というのが、タイトルにもある「膝走り」なのですが、
この動作について説明していきましょう。
膝関節メインの、脚の動作「膝走り」
膝走りとはどういう事かというと、
股関節をあまり使えず、膝関節から下をたくさん使って走る(歩く)脚の使い方です。
動画で片脚を曲げ伸ばしする、二つの動作をご覧ください。
最初が、股関節をメインにして曲げ伸ばし。
次が膝をメインにして曲げ伸ばしです。
最初の方は股関節が曲がる角度に合わせて膝も同じくらい曲がり、
脚が上がっていってます。
対して後の方は、脚が上がってはいますが、膝関節が大きく曲がっています。
足の裏の向きに着目すると、最初のは足の裏が常に下を向いていますが、
後のは膝が曲がると足の裏が後ろを向いています。
「膝走り」は膝関節を酷使し、推進する力も弱い。
この二つの動作の違いは見た目でも大きいですが、
体に対する影響・推進力(パフォーマンス)に大きく影響します。
足の裏が常に下を向き、股関節から使っている動作だと、
股関節や大腿部の大きな筋肉が働き、
足の裏全体で押す動作になるので大きな出力が出ますが、
膝関節から下がメインに動く動作だと、
つま先で引っかくような進み方になってしまいます。
使う筋肉も大腿部の大きな筋肉はあまり使われず、
腓腹筋というふくらはぎの筋肉をメインに使ってしまいます。
膝裏が張ったり、ふくらはぎが太くなったりするので、
この症状が当てはまる方は「膝走り」の可能性が高いです。
ちなみにどちらが速く走れるかというなら、
たぶん前者でしょう。
実際トップスプリンターをはじめ、一流のアスリートは
ふくらはぎが体全体のバランスからみてそこまで太くないですよね。
「膝走り」をしてしまう理由とは?意識しなくてもなる!
膝下を使う走りになってしまう理由は一つではないですが、
大きく二つの理由があると思います。
ひとつは、「つま先で蹴って走る事を意識している
」事が理由のケース。
「つま先で地面を強く蹴って走る」
こんな風な走り方をしている人もいると思いますが、
こう走ると、どうしてもつま先に意識がいくので足首が返っちゃうんですね。
足裏が後ろを向き、膝関節がメインの動作になってしまいます。
もうひとつは、「股関節を使いにくい状態のまま走っている
」事が理由のケースです。
今回は詳しい説明を省きますが、
簡単にいうと姿勢が良くないと股関節を上手く使って走れないので、
膝走りに必然的になってしまうんですね。
という訳で、膝が痛くなりやすい走り方・膝走りについてのお話でした。
股関節から脚を使って走れるようにする事で、膝の痛みはもちろんですが、
足の痛みやふくらはぎのむくみのような症状緩和に効果がある事が期待出来ますし、
何より脚の出力が上がりますから、走力アップにつながるでしょう。
走っていて、歩いていて、ちょっと違和感を感じるようになったら、
今日のところがヒントになるかと思います。
見直してみるといいでしょう。