見栄えが変わる! キレイに見える立ち姿勢のつくりかた その1
こんにちは、姿勢トレーナーの八巻です。
今回はバレエやダンスの上達に関するお話です。
他のスポーツにも関係あるお話かもしれません。
ダンスやバレエの練習をしていて、
正しい姿勢がとれない・体がぐらつくなどというお悩みがあるとします。
最近は姿勢を安定させるため、
「体幹トレーニングをやるといい」とよく言われますが、
果たしてそれは正しいのでしょうか?
筋トレをした方がいい人・筋トレをしない方がいい人
正解は、体幹トレーニングのようないわゆる筋トレをやった方が効果が出る人と、
筋トレをやると逆効果になる人と、両方のタイプがいるという事です。
Q:筋トレをやると逆効果になる人とは?
A:普段から力み癖がある人・踊る時に力が入り過ぎてしまう人
バレエやダンスをやっている人で(他のスポーツでも)、
筋トレをやると逆効果になる人というのが、
立つ時に体に力が入り過ぎてしまう人
や、
体を動かすときに、必要以上に力を入れて動かしている人
です。
こういうタイプの人が筋トレに励むと、
もっと力みやすい体になってしまいますので、
筋トレはあまり向いていません。
バレエやダンスをされている方の
姿勢や動作をみさせていただく機会が私は多いのですが、
姿勢をつくろうとしたり、様々な動作をする時に、
すごく力を入れてそれらをしようとする方が結構多いです。
例えるなら何ものっていないカートを、
まるで目いっぱい荷物が積まれたカートのように全力で押しているような感じです。
移動させるために少しの力でいいのに、
それ以上の強い力を使ってしまっているんですね。
こういう人の場合は、
力を入れ過ぎて動いている、この体の使い方のシステムを変えないといけません。
一番大事なのは「そんなに頑張らなくていい」という心がけです。
頑張り屋さんの方に多いタイプで、
なかなか出来ないがゆえに、もっとやらないとと一生懸命頑張って、
体に力がどんどん入ってくるようになってきたのだと思います。
肩など、体に力が入らないようにするには、
もちろん体の姿勢なども影響します。
ちょうどバランスよく立てる位置や、
余計な力を多く使わずに進める理にかなった歩き方がありますが、
それを知ると共に、体はこのくらいの力で動かせるんだという意識改革が、
こういうタイプの方には必要なことです。
Q:筋トレをやった方がいい人とは?
A:筋肉の「張力」が弱くなっている人
逆に、体幹トレーニングなどの筋トレをやった方がいい人とは、
どういうタイプかというと、簡単に言えば先ほどの逆の人です。
筋肉が必要な時に力を発揮してくれないタイプの人です。
筋肉には、関節を動かすために伸びたり縮んだりする能力と、
姿勢を保つために、長さは変わらずも力を発揮する能力が備わっています。
これらの筋力発揮は姿勢を保つために、無意識にも行われています。
しかし中には筋肉の張力が弱くなって、それが十分に発揮できない人がいます。
ここでいう張力とは、筋肉の張り・反発力の事で、
ゴムで例えるとわかりやすいでしょう。
ジャージやパンツのゴムが古くなると緩くなってしまいますが、
張力のない筋肉とは、こんな古いゴムのような、
伸びるけど縮んでこない力の無い筋肉です。
こんな筋肉だと、体は支えられません。
柔軟性を良くしようとしてスタティックストレッチばかりやっていると、
こんな筋肉になってしまう可能性があります。
筋肉は柔らかければいい訳ではなく、
ある程度の反力が無いと機能しません。
そういうタイプの方は、筋トレをしてもう少し強い筋肉にした方がいいです。
バレエ・ダンスには、適切な力で立つ・動く能力が基礎で必要!
バレエやダンスをしていて、上手く立てない・動けないという方の中には、
そもそもきちんと立ち姿勢をキープするだけの力が備わっていない方も多いですが、
逆にそれをするために力を入れ過ぎている人も多いです。
力を入れ過ぎている人は、まず努力している方向が違うかもしれません。
いくらその方向に頑張っても、納得する答えは無いかもしれません。
力を入れ過ぎな人は、
体を移動する正しい方向・方法を知り、それらを今より少ない力で行うように心がける。
力が弱い人は、
筋肉が力を発揮するよう少し鍛えて、そして体を正しく動かす方法を練習する。
こんな感じでとらえると、上達に向けてまた上昇カーブを描けるのではないでしょうか?
あなたはどちらのタイプですか?
どちらかを知りたい・対処方法を知りたいという方は、
実際にお体の動きなどをみて判定いたしますので、
ご相談ください。