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八巻稔秀

独自のエクササイズで骨格を本来の形に整えるスポーツトレーナー

八巻稔秀(やまきとしひで) / スポーツトレーナー

TYカラダ調整セラピー

コラム

40代・50代からでもバレエ・ダンスを上達させる効果的な方法とは?おすすめの方法と、よくある改善ポイントのお話

2021年4月1日 公開 / 2022年5月19日更新

テーマ:バレエ・ダンス上達のための、姿勢改善法

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: 姿勢改善パーソナルトレーニング

こんにちは。
姿勢・動作改善専門トレーナーの八巻です。


今回はバレエやダンスの上達、
上達が難しいと言われる、大人からの上達についての話題です。


「バレエは子供のうちからやっていないと、なかなか出来るようにならない」


確かに、子供の頃からやっている方が体も柔らかいし、覚えもいいかもしれません。
大人から始めても大きく上達していく人はいますよね。

私は特にバレエやダンスをやっているわけではありませんが、
指導の依頼を受ける事が多いので、そんな経験を踏まえて、今回は
「40代や50代の大人でも、バレエやダンスの演技力・表現力が上達する方法」
について、いろいろな方法を考察していきたいと思います。


思うように上達しない・しなくなったとき、それは何が原因なのか・
そういう時は違う方法を考えた方がいいのか・という事を考えてみましょう。





バレエ・ダンスが上達しなくなったら・・・上達しない原因は?





バレエやダンスに限らず、スポーツや他の事でも一緒ですが、
上達するためには練習が必要です。

上達するための練習は、練習の量と質が共に必要です。





量×質の積が高いほど上達すると考えればいいでしょうね。





上達に必要な練習をしていたとしてもその量が足りなければ上達しないでしょう。
センスがよく最初上達していっても、うさぎとかめのうさぎのように、
練習量がそれなりのままだと、成長はいずれ止まります。



かといって、練習量が多ければいいかというと、そうでもありません。
いくら練習しても、思うように上手くならないのであれば、
それは量ではなく、練習の質の方に問題があると考えた方がいいかもしれません。



上達する人と、しない人を分ける「練習の質」とは?





バレエやダンスのグループレッスンで(テニスなどのスポーツのレッスンなども)
練習をしているのにあまり上手くならない人はどこが良くないのでしょうか?



質と言うと、練習の内容の善し悪しを想像しがちです。


でもそれだとそこで練習している全員があまり上手にならないという事になるでしょうから、
それは自分では無く、スクール側の力量の問題になります。



では、上手くなる人もいるのに自分は上手くならない。
そういう場合は練習の内容というよりは、


「練習の内容に、自分の体が適応出来ていないため、
その練習の内容を実践出来ない」


こういう問題が出てくるのだと思います。



コーチが要求しているのだけど、その通りに出来ない。
そうなってしまった時に、そこから先の練習の質は一気に下がってしまうんですね。

質が0に近づいていくと、量でかけ算をしても数字は上がっていきません。



練習の質を上げるには、
練習の内容を実践出来るように、体を適応させていく事が必要です。


もっとわかりやすく言うと、
バレエやダンスに必要なんだけど、出来ていない体の動きがありますよ、
そのせいで上手くならないから、その動きをまず練習しようね、という事です。




出来ない事を延々とやっていても、いつまでも上達はしません。
そういう時は、練習の質を変えると言いますか、練習の方法を変えるのです。



つまずく原因は、バレエやダンスのテクニック?
それともそれ以前の姿勢・体の動き?




ここからは、バレエダンスをしていて、
つまずく原因として多い姿勢・動作のつくりかたについてです。


どちらかというと、バレエやダンスのテクニックというよりは、
それらをキレイに見せるため、しなやかに、ダイナミックに見せるために必要な、
立ち姿勢だったり、体の動かし方だったりというもっと基本的なところですね。

先生に言われる事がやろうとしても出来ないなんていう場合は、
ここに問題点があることを疑ってみましょう。





よく質問される、やろうとしても上手く出来ない動作5選




ここからは、よく質問される、
姿勢や動作のつくりかたについてです。


バレエ・ダンスの先生によく注意されるけど、上手く出来ない。

「毎回同じ事を言っているでしょう?」と言われるけど、出来ない。

じゃあ具体的なやり方を教えてよと思うけど、それは教えてくれないんだよなぁ・・・


こんな経験をした事がある方や、逆に先生の立場から
「この人は何でこの姿勢がとれないのだろう?」と感じる事もあるのでは?


先生の立場からだと、その姿勢・動作が出来る事は自分にとっては普通の事ですので、
むしろ出来ない事が不思議に感じると思います。


そういう事ですので、
何で出来ないかわからない=詳しいやり方は教えられない 
が実際のところではないかと思います。


そこは、何故出来ないのか・正しくはどうやるのかを、
教えられる人に聞くのがいいと思います。



では、よく聞かれる動作・姿勢のつくりかたについて、5つほど挙げてみましょう。




①片足で立って、ぶれない軸をつくるには?




バレエ・ダンスでは、
片足で起立したり回転しながら移動をしたりする動作があります。

その時に体がふらつく・軸がブレるというような事が起こります。



何故片足立ちで、ぐらつく・軸がブレるのでしょう?


それは、足に対して体がきちんと載っていない・
重心の位置が良くないからです。



最近はよく「体幹」というワードを言う人も多いですが、
体幹の筋力はあまり関係が無いと、私は思います。






ブロックで例えると、左右の絵だと右の方が安定してそうですよね?
片足立ちでふらつく人は、左のようにブロックがいびつに積まれたような体になっていると思ってください。

「体幹を鍛えなさい」とみんな言いますが、
左のような状態で鍛えても、安定しない状態は続きます。
それより、右のようにしていく方がぶれない体幹になるのです。


関連記事:片足立ちが出来ないのは、体幹が無いから?


・片足立ちで安定させるために必要な事とは?


片足立ちをするために、安定して動くために一番大事な要素は、
重心位置を適切にする事だと思います。

そのためには、骨盤の位置をより高い位置に持っていく必要があります。
多くの人は骨盤の位置が規定より地面に近いんですね。
そのためには、上へ体を伸ばす能力と、下から押し上げる能力が必要です。


それが前提でまず「正しく立てる」事が大切です。


そうすると、重心は足の真上に載りますが、そこから今度は移動が入ります。

移動をする際に、次に使う足と体が一緒に移動をしないと、
重心の移動がスムーズにいきません。


足と体の運びも大切になってきます。


ここはバレエやダンスの練習とは別に、
練習を重ねるべきな「身体動作の基礎」になります。
これ自体も一朝一夕にはいかない事かもしれませんが、
上達のためには絶対にやっておいた方がいい事だと思います。



②肩を下げる、胸を張る方法とは?




次に、やはり多い「いつも肩が上がっている」「胸をもっと張って!」に対しての対処です。

肩を下げているつもりなのに、いつも肩が上がっていると言われるのは何故でしょう?



◎肩が上がっている”のではなく、見方を変えて”胸の方が落ちている”と考えてみよう!


肩まわりの姿勢の事は、よく指摘されるところですが、

・肩が前に行っている・肩が上がっているというのは、
実際に肩が前や上に移動しているのでは無く、
腕が接しているあばら骨(胸郭という)が落ちているので、
相対的に肩が上がっていたり前にあるように見えるだけの事なんです。


上半身姿勢 重心
こんな風にイラストにするとわかるでしょうか?
肩(腕の付け根)に対し胸がしぼんで下がっているので、
肩が上や前にあるように見える訳です。
だから、逆に胸を上へ引き上げるのです。

よくみんながやっている、前へガバッと胸を張る(肩を後に引く)のはダメです。

胸の張り方・動画で解説
https://youtu.be/ky1uopPwogc



③反り腰になってしまう・骨盤が後傾してしまう。




こちらも不良姿勢の相談で多い、反り腰や骨盤の後傾です。



骨格(肉付き)2

真ん中が骨盤後傾の姿勢、左が反り腰のイメージです。
どちらも不良姿勢です。


真ん中の骨盤後傾姿勢を直すのに、
意識して骨盤を前傾させたり、肩甲骨を寄せたりすると、
左のような姿勢になってしまいます。右のようにはなりません。



◎骨盤後傾は、頭や胴体が下がり、背骨が丸まって起こる。

骨盤の後傾を骨盤を動かすだけでは直す事は出来ません。

骨盤が後傾しているのは、背骨が丸まり後に湾曲しているからです。
頭や肋骨が骨盤に近づき、背骨が丸められてしまうんですね。


反り腰の状態というのは、背骨が後に湾曲しているのを前に湾曲させただけなんですね。

不良姿勢の形を変えただけです。


それらの姿勢を正すには、骨盤に近づいた頭や肋骨を上に戻してあげます。
それがポイントです。


先ほどの片足立ちの時と同じ意識が必要なんですね。


ここまでの3つは、解決への道筋がほぼ同じですね。
正しい姿勢の作り方を覚えると、一気にどれも解決へと進んで行くはずです。


関連記事:出っ尻&反り腰の原因



④アンデオール(股関節の外旋)の姿勢が苦手。





バレエの基本姿勢・アンデオールの姿勢がそもそも苦手という人も多いと聞きます。

股関節外旋と言って、脚を外に向けて回す動作をします。



この動作のやりやすさも、実は骨盤の位置が大きく影響します。

バレエダンサーに多い反り腰の姿勢では、
股関節はどちらかというと内旋方向に回りやすく、そこでロックします。
背中が丸まっていても、股関節はロックしてやはり回りにくくなります。


なぜ股関節がロックするかというと、
先に挙げたような不良姿勢だと骨盤は脚の上にきちんと載っておらず、
はまりの悪い状態や詰まった状態になっています。
股関節は球の形をしていて転がるように動くのですが、
転がりが悪くなります。

また、股関節まわりの大きな筋肉が緊張しがちになります。

股関節を回す動作は体に力が入っていると上手く回りません。



やはり上半身の位置を修正し、骨盤から上をきちんと積まないといけません。


関連記事:アンデオールが苦手な人のためのエクササイズ。



⑤手足をしなやかに動かして、動きを美しく見せるには?




上級者の人のしなやかな体・手足の動き、あこがれますよね。
ダンスの動作で、見た目に差がみられるなと感じるのはどんなところが原因なのでしょうか?


それは、手足を動かす際の体幹部の動きではないかと私は感じます。


より具体的に言うと、背骨と胸郭が柔らかく動き、
腕・脚を使った動作の時にも、その動作の起点は体幹から始まるのです。


上級者の人は体から動いている割合が増えてくるのですが、
そうで無い人は、体が動かず手足だけでの表現になっています。
なので動作も硬く、小さくなってしまうのだと思います。



大人になると、体を大きく反ったり丸めたりするのが段々苦手になります。
この動作の時に動かすのが、背骨と胸郭です。
胸郭とは、あばら骨のカゴの事です。

背骨が反ったり丸まったりするときに、
一緒に胸郭がちょうちんのように開いたり閉じたりして体幹が動きます。
腕や脚の動作は、その動作と連動しています。


肋骨の動かし方


例えば腕を伸ばす方向に、一緒に体を伸ばしていくように動かすんですね。
しかもそれを腕からでは無く、体幹から動かし始めます。



しかし、この胸郭の部分が閉じたまま動かない人が多いです。

上級者を目指し、より高い表現力を得たいという方は、
背骨や胸郭の動かし方を身につける事は必須項目ではないでしょうか?


関連記事:指導をしてきてわかった、背骨の中で動きの悪いところ

関連記事:動きをキレイでしなやかに見せるには?



まとめ:バレエ・ダンススクールで解決しない課題は、
姿勢の作り方・背骨や関節の動きそのもののレッスンを受けてみよう!

この記事を書いたプロ

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