普段の姿勢が足に悪影響⁈ 日常で身についてしまう体のゆがみと、歩きとの関係を知ろう。
こんにちは、姿勢改善トレーナーの八巻です。
前回に引き続きまして、
ハイヒールを上手に履きこなしたい方のための記事になります。
ハイヒールを履きこなせるようになるには?
私のところにもよく来る、ハイヒールに関するご相談として、
・ハイヒールを履いて歩くと足が痛くなる。どうすればいい?
・ハイヒールを履くと腰が反ったり丸まったりする。
履いてキレイな姿勢で歩けるようになりたい。
こんなところがあります。
ハイヒールを履いて歩くと、足が痛くならない人もいます。
ハイヒールを履きこなし、キレイに歩く人もいれば、
ハイヒールを履いて華麗に踊る人もいます。
こういう人と、履くと痛くなってしまう人は、どこが違うのでしょうか?
前回記事:きちんとつま先立ちが出来ますか?
まずは、正しくつま先立ちが出来るか?が第一歩!
前回はつま先立ちがきちんと出来るかのお話をしました。
つま先立ちをするときに、体が真っすぐに上へ移動する事が出来ないと、
お腹や腰が前へ突き出るような姿勢になり、
つま先の上に体が移動してしまい、足先にかかる負荷が増大してしまいます。
その結果足が痛くなったり腰が痛くなったりするのです。
そうならないようにするために、前回やったように、
体を正しく引きあげながら足首を使ってつま先立ちを出来るようにします。
(前回記事をまだご覧になっていない方は、ご覧になってから次にお進みください)
前回記事:きちんとつま先立ちが出来ますか?
つま先立ちで歩いてみよう。
さて、前回のつま先立ちから、そのままかかとを上げたまま、体勢が崩れないように、
つま先立ちで歩いてみましょう。
これがひとまずハイヒールで歩いている状態に近い形です。
つま先の上に「体が乗っかっている状態」から、
能動的に持ち上げて「バランスのいい位置に体がいる」状態になります。
この変化が体にとっては非常に大きいこと
になります。
足にやさしい、歩きの理論を学ぼう!
とは言え、つま先立ちで歩く・ハイヒールを履きこなすというのは、
実は結構難しい事で、その前に普通に正しく歩く事が出来ていないと、
履きこなすのは難しいとも言えます。
ここからは、歩く時に重要になる「体の移動に関する考え方」のお話をしておきます。
ポイントは「かかとからつま先への、重心移動」
歩く時によく、
「かかとから着いて、つま先でける」
という事が言われます。
確かに結果だけみると、その通りなのですが、
これだけ真似しても、理にかなった歩き方にはなりません。
かかとから着く事ばかり意識すると、
足ばかりが前に出るようになり、逆に姿勢の悪い歩き方になりますし、
元々歩く時の重心がつま先にある人がつま先でけるような意識を強めると、
外反母趾痛などの症状が出やすくなります。
動作の一部分だけ切り取って真似をするのは非常にリスクがあります。
そういう足の動作ではなく、
かかとからつま先に向けて、重心(体)を移動させる事で、
そのような動作をつくり上げてほしいのです。
かかとからつま先までの間で、体を移動させる。
このように立った時、足の真上に体があり、重心があります。
歩く動作というのは、この足の上にある体を、足の上で移動させる動作です。
(赤丸で示した位置がおおよその重心位置です)
歩く時に両足がつく瞬間はこの瞬間です。
体(重心)はちょうど両足の間位にあるので、
前足のかかとと、後ろ足のつま先に体重がのっていれば正解です。
歩くと腰や足先が痛くなる人は、
この時にすでに前足のつま先に体重がかかってしまっている事がほとんどです。
この時点でつま先まで重心が来ていると、
あとはさらに前に体は足の上から「落ちる」しか無くなります。
ここで前足のかかとのあたりにある体を、
二十数センチ先にあるつま先まで進めていき、
次に使う足が着地して、ここから同じようにリレーしていきます。
大昔、大きな石を運ぶのに、
下に次々に丸太を置いて転がしていた原理と同じようなものかもしれません。
歩き方のシステムを変えないといけないかも・・・
という事で、今回は歩く時の体の動かし方についての理論をお話しました。
これは感覚的なものもあるので、簡単に習得できるものではないかもしれません。
今までずっとやってきた歩き方のシステム自体をアップデートしないといけなくなるでしょう。
立ち姿勢・歩き姿勢がきれいな人は、
今回お話したような重心のバランスも優れています。
なので、ハイヒールを履いても体が安定し、キレイに立てるのでしょう。
その道は楽ではないかもしれませんが、
それでも目指したいという方に、参考になればと思います。