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【スクワットのやり方】「膝がつま先より出ないように!」は必要ありません!その訳とは?

八巻稔秀

八巻稔秀

テーマ:トレーニング・エクササイズの”実は”

こんにちは。

そろそろ梅雨明けも近そうな暑さになってきました。


今回は、スクワットのやり方についてのお話です。





スクワットは何故「膝がつま先より前に出ないように」なのか?


「膝がつま先より前に出ると、膝を痛めやすいから」らしいです。




足を鍛えるトレーニング種目・スクワット。

スタジオなどでのグループレッスン・健康体操などでよく言われるのが、
タイトルにもある

「膝がつま先より前に出ないように」


です。



何かもう常識のように言われているような気もしますが、
何故皆そう言うのでしょうか、考えた事はありますか?

インストラクター・運動指導者の方にも今一度考えていただきたいと思います。



膝がつま先より前に出ないようにと言うのは、

レッスンでスクワットをやらせると膝が痛くなると訴えた人が増えたためらしいです。
その人達のスクワットが、膝がつま先より前に出てしまうものだったからだそうです。





ちなみに私は「膝がつま先より出ないように」とは決して言いません


ちなみに私はパーソナルレッスン・健康体操などでスクワットをやってもらう時、
上記のような事は決して言いません。


私は膝がつま先より出る事自体が膝に悪いとは考えていないというのと、

問題の本質は膝がつま先より出る事ではないと考えているからです。



ちなみに、「膝がつま先より出ないように」スクワットをすると、
大体こんな感じになります。

悪いスクワット①


確かに膝は前に出ていませんが、これでOKと言っていいですか?
不格好ですよね?


対して、私が普通にスクワットを行うとこうなります。
(私のレッスン参加者も、すぐにこのスクワットは出来るようになります)





多少膝はつま先より出ます。
しかしその分形はより「スクワットらしい」と思います。


スクワットをすると、膝が痛くなる理由は、
”股関節”をきちんと使えていないから!



股関節が曲がらないから、膝が前へ”崩れ落ちる”



スクワットをすると膝が痛くなるのには理由があります。

その一番大きな理由は、股関節がメイン動作になっていない事です。


スクワットに限らず、脚を屈めてしゃがむような時には、
股関節から脚の関節が曲がっていかなければいけないのですが、
股関節まわりの筋肉が硬いと、股関節が上手く動きません。
そうするとこのように膝が曲がりながら
前に崩れ落ちるようなスクワットになってしまいます。


膝から崩れ落ちるスクワット

これは確かに膝に悪いです。
股関節が曲がらない分膝に負担をかけてしまいます。
この事象をピックアップして「膝がつま先より出ないように」と言っている可能性が高いです。

それはあまりにも短絡的過ぎると思うのですが、どうですか?


こうなる理由は、股関節がきちんと曲がらない事にあるのだから、
股関節を曲がるように指導してあげられれば、クリア出来るはずです。
これが出来ないのは、単なる指導者の力量不足です。
リスク回避のために、不格好なスクワットをさせるのは可哀想です。



反り腰タイプの人は、”ニーイン”しやすい。



上のような、膝が前に崩れ落ちるタイプの人は、
背中~もも裏が硬い(特にお尻~もも裏が硬い)人のスクワットに多くみられます。
スキーをやるような人にも案外多いですが、
スキーをやる人がこうだと、強く踏めませんし、膝を痛めます。



もう一つ、スクワットで膝が痛くなりやすい膝の動作として、
膝が内側に折れる”ニーイン”というのがあります。

ニーイン 反り腰

このように膝を使っていると、膝の内側から痛みが出てきます。

これはいわゆる反り腰タイプの人に多く、
腰を反らせたり腰から体を起こすようなスクワットをするとニーインになりやすいです。


腰のあたりを反らせる=力ませると、股関節まわりも力むので、
股関節の動きが悪くなります。



私はスクワットの指導の時には、こうしています。


1.股関節が正しく動く方向に、カラダを調整する。



しゃがむ時・立つ時には股関節の曲げ伸ばしが必須です。
しかし股関節が上手く使えない人は股関節まわりの筋肉が硬いです。
まずは伸ばして動けるようにします。


スクワットの前の準備運動

股関節 ストレッチ
股関節前側のストレッチ

股関節 ストレッチ
股関節後側のストレッチ

ここで伸ばすところは、スクワットの際に大きく伸び縮みすべきところです。


2.上半身を伸ばして、軽く整える


上半身の姿勢が崩れ、骨盤が後傾したり過剰に前傾していると、
股関節はロックして上手く動いてくれません。

なので、崩れた体を引き上げて戻します。


体幹 ストレッチ

体幹 ストレッチ


で、伸びをしたままスクワットをします。

スクワット コツ

この姿勢でスクワットをすると膝から崩れ落ちる人は極端に減るので、
伸びをして上半身を整えるのは非常に有効なのではないかと思います。



しゃがんだ時、お尻が伸びているか?



後はしゃがんだ時に、画像で手を触れているお尻の部分が
伸びているかがポイントです。
スクワット コツ
ここが硬くて伸びないと、膝が前に崩れ落ちます。

スクワット やり方 股関節
赤い線のようにお尻回りが伸びればいいですね。


後は先ほどもちょっと触れましたが、
腰を反らないようにやることも大事ですね。







という事で、今回はスクワットの際によく言われる注意点・
「膝がつま先より出ないように」についてのお話でした。


その動作自体が悪い訳では無いという事と、
スクワットで膝が痛くなる事の本質は股関節にあるという事を知っていただければと思います。



普段指導にあたっている皆さんも、
時々いつも当たり前のように言っている事を、
「そう言えば何でなんだろう?」と疑問を持ち、
理由を考えてみるといいと思います。

それがより参加者の皆さんに役に立つ情報を届ける事になりますよ。


動画でもご紹介しています。

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八巻稔秀
専門家

八巻稔秀(スポーツトレーナー)

TYカラダ調整セラピー

独自のエクササイズ「カラダ調整体操」をベースに、体のゆがみを本来の形に整え、正しい姿勢や動作へ導くトレーニングメニューを提供。スポーツイベントや出張指導で、生き生きとした日常を応援します。

八巻稔秀プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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