肩が上がらない・・腕を上に挙げる運動はやってはいけないのだろうか?
こんにちは。
姿勢・動作改善専門トレーナーの八巻です。
健康志向の高まりで、
ウォーキングやジョギングをされている方、変わらず多くいらっしゃいます。
コロナ禍の中でも、外で出来るウォーキングやジョギングはいい気分転換にもなりますよね!
私はウォーキング自体を目的にはしませんが、
列車で出かけた時などは駅からはバスなどの交通機関は使わずに、
出来るだけ歩いて散策をするようにするので、
それで気づくと10kmくらいは歩いているという事も多いです。
私はその位歩いてもあまり疲れるという事も無く歩けてしまうのですが、
私と同じ40代や50代以上の方の中には、
「歩く(走る)と最近膝が痛くなる・違和感がある」
と感じられている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
他にも、テニスやゴルフなどのスポーツをされている時・
バレエやダンスをされている時・スクワットのようなトレーニングをされた時に
膝が痛いなぁ・違和感があるなぁと感じられるというケースも、
一度や二度は経験された事があるのではないでしょうか?
今回は、そんな風に歩行時・運動時に膝の痛みや違和感が出た時の、
考えられる原因や考えられる対処法を一緒に考えていきたいと思います。
目次
膝が痛くなった・・
そんな時はどうすればいい?どこに行けばい
積極的にウォーキングやランニングをしている人・
スポーツやバレエ・ダンスなどをしている人の膝痛改善対処法とは?
痛くなるのは、無理をかけているから。
無理の無い動き・ゆがみの少ない姿勢・動きを心がければ、
痛みが減るだけで無く、上達もすすむ!
歩くと膝が痛い・・考えられる原因は?
歩く(走る)と膝が痛い時、どんな事が考えられるでしょう?
1.打撲・捻挫や骨折をしている
まず考えられるのは、実際にケガをしているというケースです。
捻挫や骨折をしている場合は、痛みが出て腫れも出るので、
症状としてはわかりやすいと思います。
よく膝のまわりで起こる靱帯の損傷は、捻挫によって引き起こされます。
2.肉離れをしている
筋肉の損傷の事と考えていいと思いますが、これでも痛みが出ます。
3.膝関節付近が損傷している
高齢者の方によく見られる「変形性膝関節症」というのがここに当てはまるでしょう。
膝の軟骨がすり減ったりする事で痛みが出ると考えられています。
4.その他の病気が隠れている
上のような外傷が無いにもかかわらず痛みがある場合、
希でしょうがその他の病気が隠れている事もあるでしょう。
5.疲労痛・筋肉痛
運動習慣があまり無い方などはびっくりされる事もあるようですが、
運動した次の日にすごく足が痛いと言って実はただの筋肉痛だったという事もあります。
筋肉痛は2~3日で治まりますので、その位様子をみて治まるようなら問題はありません。
6.歩き・走り・運動によって膝に負担をかけている
特にどこをケガしている訳でも無い・体に特に病巣も無い・・
筋肉の痛みでも無く、痛みが慢性的に続くんだよなあ・・・
上の1~5に当てはまらない人は、こちらが原因ではないかと思われます。
病院では痛みの原因がわからないと言われる人達です。
歩きや走り・スポーツなどで動いて膝が痛くなる方は、
それらの動作で膝に負担をかけていて、それにより体がシグナルを発している訳です。
腰痛や肩こりでも、その症状を訴える人の多数が、
原因がよくわからないものであるとも言われています。
痛みの原因がよくわからないものを、ではどう対処すればいいのでしょうか?
今度は膝の痛み・違和感が出た時の対処法を挙げてみましょう。
膝が痛くなった・・
そんな時はどうすればいい?どこに行けばい
1.病院に行く
筋肉痛のように2.3日で治れば問題ありませんが、
痛みがずっと続くようなら、まずは病院に行きましょう。
ケガをしている場合や、重大な疾患が隠れている場合もありますので、
病院に行って診断を受ける事はまずやっておくべき事でしょう。
それで「特に骨や筋肉に異常は無いね」と言われた時に、
どう対処すればいいかが、次から挙げる対処法になります。
2. 整体やマッサージに行く
膝の痛みの場合、膝まわりの筋肉の炎症が主な原因ならば、有効な手段でしょう。
しかし、痛みの根本の原因が運動時の体勢・動かし方にある場合は、
痛みはずっと続く事になりますので、ケアをしてもらうだけでは一時的で、
痛みと付き合い、ごまかしながら運動を続ける事になります。
3. 筋力トレーニングを行う
膝が痛くて病院に行ったが、特に異常が無い。
そんな時によくお医者さんに言われるのが
「筋肉を鍛えて膝を強化しなさい」
ではないかと思います。
筋力トレーニングの方法としても、
- ジムに行って自分でマシンなどのトレーニングをする。
- ジムで個人トレーナーをつけてトレーニングをする。
- 本やDVDなどを見ながら、お家で自分でトレーニングをする。
大きく分けるとこんな方法があると思います。
テレビなどでも言われているので、
筋肉を鍛える事は有効であると考えられていますが、
この方法のデメリットとしては、
①③の場合、自分で適切な改善方法をトレーニング出来る事は非常に難しいです。
例えば「膝痛が改善するトレーニング(ストレッチ)」と銘打たれたものでも、
膝痛の原因は人によって様々なので、
その人のケースに当てはまるとは限りません。
いくらやっても効果が無いばかりか、逆効果になる事もありえます。
正しくやっているつもりでも出来ていない事も多いです。
スクワット一つとっても、意外に難しいので、
スクワットをやる事で膝が痛くなってしまったという人も多いですものね。
関連記事:スクワット、膝の痛みが出たら読んで欲しい記事です
なので、最低限運動指導の専門家に聞いて、
運動方法を聞いてから・あるいは付いてもらいながらトレーニングをする方がいいでしょう。
しかし、②でも上手くいかないケースが多々あります。
これは膝の痛みの原因が「膝周辺の筋肉の筋力不足」では無いケースです。
このケースって実は非常に多いのですが、
お医者さんや運動指導にあたる専門家の多くが、
「膝痛→膝まわりの筋力不足→膝の筋力強化」と思い込んでいる傾向があるので、
筋力トレーニングを勧めてしまうんです。
筋力不足が原因でないのに筋トレをしても、痛みは改善しないのは当然ですが、
指導者の人が信じてしまっていると、軌道修正出来ないんですね。
まったくそれまで運動をしていなかった人が急に運動を始めて痛くなったならば、
筋力不足も考えられなくもないですが、
膝痛の症状を訴える人の中には、バリバリのアスリート・ダンサーであったり、
一般の方でも毎日のように動いているスポーツマンだったりと、
むしろ「筋肉・筋力」は充分にありそうな人達がむしろ多いです。
若い人でも激しい運動をしているとなります。
そう考えると、「筋肉を鍛えて強化する」という考え方は矛盾していると考えていいでしょう。
4.運動をやめる
「じゃあ運動をやめましょう、もう歳なんだから」
こんな風にいうお医者さんもおられるようですが・・・
一方では筋肉を鍛えろと言い、一方では運動やめろと言う。
どっちだよ!と突っ込みたくもなりますが。
適度な運動をと言いますが、適度な運動ってのも曖昧ですよね。
やめるのは簡単ですが、そんな提案は出来ればしたくないものですね。
積極的にウォーキングやランニングをしている人・
スポーツやバレエ・ダンスなどをしている人の膝痛改善対処法とは?
上に挙げた対処法は、いずれもアクティブにウォーキングやジョギング・
テニスやスキー・ゴルフなど様々なスポーツ、
バレエやダンスなどをされている方々にはあまり当てはまらないかもしれません。
(ケアを継続という事では2は意義はあるでしょう)
4でいいやという方は仕方がありませんが、
いやいや、何としても続けたいんだ・まだ上手になりたいんだという方には、
以下の方法は最も有効で目的にあったものだと思いますので、
是非お目に入れておいていただきたいと思います。
歩き方・走り方、運動時の体の使い方を改めれば、
膝の痛みはおそらく軽減・改善します!
歩いていて(走っていて)、膝が痛くなるなぁと感じたならば、
それはご自身の歩き方・走り方が、
痛くなる膝に負担をかけてしまう歩き方・走り方になっているのかもしれません。
スポーツやダンス・バレエをしていて、膝が痛くなると感じたならば、
その競技動作をする時に、本当はもっと使わないといけない体の動きがあるのに、
それを上手く使えず、膝の関節にその分負担が増えてしまっているのかもしれません。
最近よく言われる「体のゆがみ」が原因かもしれません。
それならば整体で治すといいと考えるかもしれませんが、
歩く時や走る時にも、人には利き腕や利き足があるので、
「人の動作にもゆがみ」(いわゆる左右差です)
ってあるんですね!
これがまた体をゆがませる原因になったりするので、
膝痛のような動作痛を改善するには、
歩き方などの際の「動作の癖・ゆがみ」を直す事が必要だったりします。
ただ、その癖というのは自分自身ではなかなか気づきにくく、
また修正も難しいので、やはり専門家について指導を受ける形がいいですが、
効果は得られやすいでしょう。
痛くなるのは、無理をかけているから。
無理の無い動き・ゆがみの少ない姿勢・動きを心がければ、
痛みが減るだけで無く、上達もすすむ!
動作の改善をして膝へかかる負担を軽減させる事で、膝の動作痛を減らす事だけでなく、
それがスポーツ・バレエなどの上達にもつながります。
もちろん、痛みが少なくなれば気兼ねなく運動が出来ますから、
練習量が増えて上達するという事にもつながるでしょう。
それ以外にも、歩き方や動作の改善をする事で、取り組んでいるスポーツにおいて
「使える動きが増える・より大きな力を生み出す動作が身に付く」
という大きなメリットも期待出来ます。
例えばゴルフでスイングをする時に、上手く腰が使えずにスイングを続けていて、
それが膝痛の遠因にもなっていたとしたら、
腰を上手く使ってスイング出来るようになる事で
膝痛の緩和はもちろん、腰を使えるようになる事で飛距離が伸びるというようなメリットです。
バレエやダンスで、いつも猫背で胸を張れないでいる。
そんな姿勢のままで踊っていていつも先生に直されるし、腰や膝も痛くなってきた・・・
いつも丸まっていたり反りっぱなしで動きが硬い背骨をきちんと動かせるようになれば、
体幹から大きく体が動かせるようになり、さらに腰や膝の痛みも軽くなる。
特に40代以上になると、体がだんだん硬くなり、長年の生活による癖が付き
骨格が崩れてくるんですね。
その崩れた姿勢のまま運動をすると、
膝や腰に負担がかかりやすくなり、体が硬く戻す事も段々大変になってきます。
動作自体にも制限が増えてくるんですね。
でもそんな錆び付いた動作の錆落としをしていけば、
40代以上でも充分スポーツやバレエで上達する余地があると思います。
「動作を改善する」という方法は、痛みを改善するだけでは無い、
本来の「上達する」「運動をして健康になる」という目的をどちらも目指せる方法ではないかと思います。
各方法の費用は?
いくつか方法を挙げましたが、気になるのが費用です。
どのくらいかかるのでしょうか?
費用が一番かからないのが、ネットで調べる。
私もやっていますが今ならYou Tubeの動画で観るなどですね。
確かにお金はかかりませんが、
先ほども言ったように、自分でやるのは改善効果は薄いですね。
ジムで自分でやるのも同じですね。
やはり効果を得るのであれば、
少しお金はかかりますがマンツーマンで行うのがベストでしょう。
グループレッスンの場合だと、
目的にあった体操である程度の効果も期待出来ますが、
常に自分の状況にあわせた運動ではないので、
マンツーマンほどの効果は期待出来ないでしょう。
パーソナルトレーニングや整体だと、
1回のレッスンが5000~1万円前後のところが多いです。
私のところは時間によって5000円前後です。
パーソナルトレーニングは、どこで受けられる?
パーソナルトレーニングの場合は、
スポーツクラブの中でのサービスで行っているケースもまだ多いですが、
パーソナルトレーニングの専門ジムも多くなってきています。
パーソナルトレーニングもいくつかカテゴリー分けされていて、
ある程度目的が絞られています。
1. ダイエット・減量目的
一番おそらくこのカテゴリーのトレーナーが多いと思います。
自身がビルダーで減量やビルドアップを日頃からしているので、
ダイエット・減量を目指す人はこういう人に付くのがベストです。
2. ボディケア
整体やマッサージの分野に明るいトレーナーで、
ストレッチなどを中心にやってくれます。
ただ、積極的に動きたいという人には不向きかもしれません。
3. ピラティス・ヨガ
女性トレーナーも多いのがこのタイプです。
難しい動作も多いピラティスやヨガを通じて、
ゆがみなどの改善をうたっている事が多いようです。
基礎的な柔軟性やコアの筋力は上がりますが、
競技動作改善や動作痛改善にはこれだけでは不十分です。
4. 姿勢改善
姿勢改善とうたっているトレーナーさんも時々見かけます。
しかしその多くは、
上記のピラティス・ヨガや低負荷の筋トレを行うものであるケースのようです。
5. 姿勢・動作改善(当方のケース)
「体の動かし方・姿勢の作り方」そのものを教えるケースです。
あまり外ではお目にかかりません。
4の姿勢改善と行っている事は近いですが、
4をやっている方のほとんどが結局「筋肉を鍛える」事に意識がいっているのに対し、
体の動作自体を改善の目的・トレーニング内容にしている点が大きく違います。
動作痛の改善・パフォーマンスの大きな向上を目指す場合は、
やはりこの方法が一番効果が高いと思われます。
(故にこの方法を採用している)
スポーツクラブで行うとジムの入館料にトレーニング料金がプラスされます。
専門ジムではそれはかかりませんが、完全個室になるなどで
料金が割高になる事もあります。
という事で、歩いたり走ったりすると膝が痛くなる・
運動をしていて膝が痛くなった・
こんな時にはどうすればいいのか、どこに行けばいいのか、というお話をいたしました。
いろいろな原因があり、その対処法も違います。
健康な生活維持のため、よりアクティブなスポーツライフの実現のために、
ぜひご自身にあった方法を探し、見つけていただきたいと思います。
今回ご紹介した方法の中に、
あなたの目的にあったものはありましたか?