骨が動けば、筋肉は一緒に動く
こんにちは。
私は日頃「姿勢」や歩き方・走り方に代表される「動作」の指導トレーナーとして、
活動をさせていただいております。
そもそも何故「姿勢」や歩き・走りなどの「動作」を指導するのかと言うと、
肩こりのような筋肉の過緊張によって起こる「緊張痛」や、
腰痛・膝痛・外反母趾のような「運動痛」が起こる要因が、
生活習慣によって身についた「不良姿勢」や「不良動作」にあると考えているからです。
そしてまた、これら姿勢や動作の何が正しければ肩こりや腰痛・膝痛が起こらないのかを、
実際の指導を繰り返す事で得る事が出来ているので、皆さんにも自信を持ってお伝えしている訳です。
ですから、例えば「走っていて膝が痛い」や、「バレエで肩が下がらない」というような事に関しても、
姿勢や動作改善の豊富なノウハウの中から改善法を見いだす事が出来ます。
そういう中で人体に最もふさわしい姿勢や歩き方というのが見えてくる訳ですが、
その姿勢について、少しづつお話して行こうかなと思います。
今回は、正しい姿勢をつくるための意識のお話です。
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お尻は締めてはいけません!その理由とは?
今回のタイトルにある、
「立つ時・歩く時は、お尻を締める」
先日、走り方についての雑誌の記事で見つけました。
その他にも立つ時に意識すべきところを書いてありましたが、
今回はお尻を締める事について触れますね。
結論から言うと、立つ時や歩く時にお尻を締めてはいけません!
何故かと言うと、お尻を締めると股関節が動かなくなるからです!
歩く時には、お尻まわりの筋肉は伸び縮みしている
歩く時には左右交互に脚が前後に動きますが、
この時脚は股関節から動きます。
前後に動く際、股関節の前後にある筋肉は交互に収縮と伸張を繰り返します。
(例えば股関節前側が縮めば後ろ側のお尻の筋肉は伸ばされます。)
双方がきちんと伸びてくれれば、片方は縮んでくれるというように、
関節が動作をきちんと行うには筋肉の強さと柔軟性が共存しないといけません。
しかし、お尻を締めるとお尻に力が入り、
股関節が途端に動かなくなります。
(皆さん実際にお尻を締めて歩いてみてください)
股関節は出来るだけリラックスしておかないと、正しく動いてくれないんですね。
でも、太ももの前側やお尻の筋肉が硬い人ってすごく多いのです。
これは普段股関節まわりの筋肉が緊張していて、動きに制限がかかっている証拠なのです。
股関節の曲げ伸ばしを単純に行う動作としては、画像のような「足踏み」があります。
これを高く膝を上げて行うと股関節が曲がりお尻の皮膚や筋肉がストレッチされます。
反対の脚は、股関節の前側がストレッチされ、脚の上まで骨盤・体が移動します。
歩きや走りでも、同じ動きを使うのが理想です。
しかしお尻の筋肉が硬いと、脚を上げると筋肉が伸びずお尻が下がってしまいます。
股関節の動作不良が起こってしまいます。
股関節が動かないと、膝関節や足首を使って進むしかありません。
そうするとふくらはぎに疲労が起こりやすくなり、太くなります。
(ふくらはぎが太い人は、股関節を上手く使えていない人と言ってもいいでしょう)
こんな感じで今回は立つ・歩く(走る)時の姿勢のつくりかた・お尻を締めるのはありかなしかをお話しました。
お尻を締めて立ったり歩いたりすると、股関節まわりの動作が悪くなると覚えておきましょう。
立つ時は逆にお尻はリラックスです。
スタートを間違えてしまうと体はあらぬ方向へ行ってしまいますので、
メソッド・方法の選択はお間違えないようにしてください。