バレエ・ダンス・その他スポーツ。出来ない動作・姿勢をコーチが教えてくれない訳
こんにちは。
今週は、姿勢改善トレーニングを大人のバレエ上達に生かす例をご紹介です。
なかなか思うように上達しないというお悩みを改善するヒントになれば幸いです。
今回は、30代・40代・・大人のバレエ愛好者のみならず、
子供さん・ジュニア世代でも上手く出来ないというお話をよく聞く
ターンアウト(アンデオール)についてのお話です。
股関節外旋とは、どんな動き?~ターンアウトの動作の基を知ろう
両足を180度に開くターンアウト(アンデオール)。
この姿勢をとるためには当然、足を外へ回す能力が必要になります。
体の機能で言うと、
「股関節外旋」という機能(動作)です。
股関節は球関節という、曲げ伸ばしというよりは転がすように使える関節になっています。
ですので、各方向に脚を動かすことが出来、
さらに回す事も出来ます。
このうちの回す機能「外旋・内旋」が必要なわけですが、
これがなかなか難しいのです。
股関節がストレスフリーにならないと、なかなか回ってくれない。
股関節の外旋・内旋がなぜ難しいのか・・・
股関節を外旋するための筋肉の筋力が弱いからと考えている方も多いようですが、
実はそうではありません。
先にも申し上げたように、
股関節は転がすように使う関節なので、逆に股関節に力を入れて動かそうとすると、
特に外旋内旋の動作はしにくくなります。
股関節回りの大きな筋肉が緊張して、回す動作を制限してしまうのです。
ですからまずは仰向けや足を浮かせた状態など、
負荷のかからない状態でやんわりと太ももを回す事から始める方がいいでしょう。
”反り腰””出っ尻”は、アンデオールを阻害する!
さらに、股関節外旋を阻害する姿勢があります。
いわゆる、
「反り腰」「出っ尻」の姿勢です。
体の機能的に、お尻が後ろに残る「出っ尻」の姿勢だと、
そこから腰椎を反って体を起こす傾向にあります。
これが「反り腰」ですが、この二つがセットになると、
さらに股関節内旋がセットで付いてきてしまいます。
(X脚の要因がまさにこれになります)
そして、この状態で股関節がロックしてしまいます。
(先に言った「転がる」機能が出来なくなっている状態です)
ここから外に足を開くのは機能的に無理があります。
出っ尻&反り腰の改善ストレッチ
これは大腿骨と骨盤の位置関係が悪いために起こります。
適切な位置にそれぞれが無いと、関節は動いてくれません。
出っ尻の姿勢の場合、大腿骨に比べ骨盤は後ろにあります。
この骨盤を、大腿骨の上まで持って来られないと、股関節は上手く動きません。
骨盤を脚の上にのせられるようにする事が外旋の練習の前に必要です。
骨盤を脚の上にのせる動作というのが、
「股関節の伸展」という動作です。
ジャンプしたり、走ったりする時に使う動作で、
もっと基本的な機能で言うと、「立つ」時に必要な動作です。
この機能を皆さんきちんと使っていないので、
骨盤が脚の上までのせきれていないのです。
※股関節の伸展を充分に行うと、骨盤を大腿骨の真上にのせて「立つ」事が出来る(左)
この動作が弱いためにお尻は後ろに残り、
腰から体を起こしてしまうので、背中・腰が過緊張してしまいます。
この姿勢からの脱却が、苦手克服にきっとつながります。
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今回はここまで。
次回は外旋動作習得へのエクササイズをいくつかご紹介いたします。
股関節外旋が苦手な人のためのエクササイズ