マナーうんちく話1978《平和に祈りを捧げ、ご先祖様に感謝する8月(葉月)》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

蒸し暑い日が続いていますが、この時期に登場するのが「不快指数」です。
温度と湿度が大きく関係しており、コロナ禍での不快指数の上昇は、まさに泣きっ面に蜂ですね。

しかしこれもひとえに経済優先による地球温暖化現象のせいとなれば、本当に考えさせられることが多々あるような気がします。

快適生活を送るために開発された「クーラー」が、逆に温暖化現象を高める結果になるとは皮肉なことです。コロナ禍の今こそ自然に畏敬の念を抱くとともに、自然に寄り添い、暑さ寒さに向き合った先人の生き方を見習う時かもしれませんね・・・。

「ゴーツーキャンペーン」が話題になっていますが、本来8月は一年で最も慎み深い月ではないでしょうか。

8月6日と9日は、世界で初めて広島と長崎に原爆が投下されています。

「原爆を許すまじ」という歌をご存じでしょうか?
大変古い話で恐縮ですが、私が大学生の頃はよく歌声喫茶などで歌われていたもので、この年になっても8月になると頭に浮かんできます。

大変美しくて清らかな曲で、音痴の私でも口ずさむことができたくらいですが、何よりも当時はみんな純粋だったと思います。

そして被爆から75年経過したわけですが、核兵器の脅威は消えるどころか、ますます威力を増してきています。加えて「憲法9条」を変える動きも盛んです。
みんなで真剣に考えていきたいものですね。

15日は終戦記念日です。
今年は新型コロナ感染拡大の為、記念式典を取りやめたり、規模を縮小するところも多いようですが、戦争や平和についてできる範囲で真剣に語り合ってほしいものです。

1545年8月15日に日本はポツダム宣言を受諾し降伏しましたが、15年に及ぶ戦争で民間人・軍人・軍属併せて約310万人が犠牲になったといわれています。

しかし日本人は終戦後死に物狂いで頑張りました。

経済を立て直し、世界に先駆け医療体制を整えるとともに医療技術を進歩させました。また平和憲法を制定し、平和な社会を築きました。
終戦から今日まで75年間、戦争に無縁の国になったということです。

その結果今では世界屈指の長寿の国になり、平均寿命も健康寿命も世界のトップクラスです。

こんな有難いことはありませんが、豊かさや平和になれすぎても問題です。
安心安全を怠ってもいけないし、平和が当たり前とおもわないで、平和の礎を築いてくれた先人に感謝の気持ちを持たなければいけません。

同時に、平和を愛する気持ちは永遠に持続しなければいけないでしょう。

また8月はお盆の月です。
ご先祖様の霊が一年に一度里帰りされる日です。

令和2年8月7日は二十四節気の一つ「立秋」です。
立春が寒さのピークだったら立秋は暑さのピークといえますが、暦の上では秋ですから、この日から「残暑見舞い」になります。

暑中見舞いと同じく、暑さに対しての思いやりの言葉とともに、秋が近くなってきたことなどにふれるといいでしょう。

ところで今年はコロナのせいで夏祭りや踊りなどの大型イベントが軒並み中止になり、寂しい8月になりそうですね。

しかし今を生きる私たちがしなければいけないことは、「先人やご先祖様が一生懸命頑張ってくれたおかげで現在の豊かさがある」ということをしっかり認識し、それに対して感謝することです。

マナーの根源を成す「感謝」の気持ちが強ければ強いほど、平和や地球の環境問題にも敏感になるはずです。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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