マナーうんちく話1966《新型コロナのせいで、花にたとえられる日本人女性の美しさが台無し!残念。》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

世界中の人から愛され続けている花といえばバラが浮かんできますが、英国式の庭園やエレガントという言葉がお似合いですね。

またバラは古くから存在する花ですから世界中に多くの愛好家や伝説を有しています。一方初夏を代表する日本の花といえば紫陽花でしょう。

一雨ごとに色づきを増す紫陽花は、昔から梅雨時の風物詩になっておりますが、ほかにも水に縁が深い和の花は沢山あります。
今の時期は菖蒲(あやめ)もそうですね。

「菖蒲」はショウブとも読みますが、ショウブは5月5日の端午の節句に魔よけの植物として知られています。

ところで日本には昔から、美しい女性を花にたとえてほめたたえる言葉が多く存在します。

それだけ日本人女性は魅力的ということでしょう。

例えば「立てば芍薬、座れば美人、歩く姿は百合の花」という熟語は、江戸時代の凛とした女性の美しさを讃えた言葉です。

当時はもちろん着物ですから、着物姿の女性の、美しい立ち居振る舞いをほめていますが、実際着物姿の女性は今でも魅力的です。

さらに日本人女性を指す言葉で「大和撫子(やまとなでしこ)」もそうですね。
ただし日本人女性であれば全員大和撫子かといえばそうではありません。

日本人女性の清楚な美しさを撫子に見立てた言葉ですから、やはり「清楚な感じ」と「奥ゆかしさ」は必要条件だと思いますが、加えて「男性を立てる心の広さ」「家事をこなすこと」及び、知性や教養や礼儀作法も求められるかも・・・。

ちなみに、我が家では紫陽花や菖蒲は庭で、撫子は鉢植えで楽しんでいますが、撫子は見れば見るほど清楚な感じを受けます。

また女性を撫子に例えたのは古く、その歴史は万葉集にさかのぼるそうですが、大和撫子という言葉が一般的に使用されるようになったのは、明治になってからといわれています。

古くから美の対象とされた撫子は、日本古来の美徳かもしれませんね・・・。

そしてこの時期にふさわしい言葉が「いずれ菖蒲か杜若」です。
菖蒲と杜若はよく似ており、甲乙つけがたい時に使われますが、その大前提はどちらも美しいということです。

平安時代の武士源頼政が宮廷の怪鳥を退治した際、殿様から「あやめ」という美しい女性を褒美として賜ることになりました。

そしてその女性を受け取りに行くわけですが、そこには「あやめ」と同じ服を着た美しい女性が沢山おり、その中からお目当ての「あやめ」を選ばなければなりません。そんなに「あやめ」と面識がない頼政には無理です。

そこで詠んだ歌が「いずれ菖蒲か杜若」につながったといわれています。

以上すべて女性の美しさを花にたとえた言葉ですが、いずれも外見のみの美しさではなく、内面の美しさも問われているようです。

では内面の美しさはどのようにすれば叶うのでしょうか?
私はマナーに精通することが早道だと考えます。

それにしても日本人女性は昔から相対的に格好よかったのではないでしょうか。
さらに現在の女性は、着物姿は減少しましたが、スタイルもよく、教養もあり、より美しさに磨きがかかっていると思います。

しかし残念なことに、新型コロナのせいでマスク姿を余儀なくされ、美しさが引き立たないのが残念ですね。今の格好を昔の美しい女性が見たら、どのように感じるでしょうか。マスクに無縁の日が早くくるよう願うばかりです。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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