マナーうんちく話1907《高齢期は発信者になり社会貢献を》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:超高齢社会に対応するマナー

最近のペットブームにあやかり猫を飼う人が急激に増えているようですが、この時期の季語に「竈猫(かまどねこ)」があります。

「雪やこんこ あられやこんこ・・・」の出足でおなじみの文部省唱歌「雪」の中では、犬はよろこび庭駆け巡り、猫はこたつで丸くなると綴られています。

団塊世代の私にも記憶がありますが、昔は食べ物を煮たり焚いたりするときには「竈(かまど)」を使用していました。

竈はほぼ一日、朝、昼、晩と使用するのでいつも温かったように思います。
だから寒い時期には、寒さが苦手の猫が竈で寝ていたわけです。

食べ物が不自由だった当時の人は、猫が竈で寝ている姿を見ても、それを追い払うのではなく、このようにおおらかな気持ちで歌にするくらいですから、人にも動物にも優しく接したのでしょうね・・・。
微笑ましい限りです。

それから100年以上経過した今では、衣食住も比較にならないくらい豊かになり、猫の飼い方にも大きな変化が生まれたようです・・・。

ところで童謡の「雪」が発表された頃に比べると、現在では平均寿命が2倍になり、ほとんどの人が高齢期を迎えることになります。

目出度くもあり、喜ばしいことですが、問題はその長い高齢期を、如何に幸福を感じながら、豊かに生きるかです。

そこで是非お勧めしたいのが、長いセカンドライフの一部を、世のため、人のために使うことです。

これには色々方法はありますが、ここでは長年培った知識・知恵・経験・スキルを社会に向けて発信し、社会貢献するのもいいと思います。

これを実行することで得られる一番の効果は、実は自分自身のためです。
知識やスキルを発信することにより、自身も成長し続け生涯現役が実現します。
もちろん自分磨きにも直結するでしょう。

加えて長年蓄えてきた知識やスキルが、誰かの役に立つことになれば、こんなうれしいことはありません。

第一長い時間をかけて、また苦労しながら修得した様々な知識やスキルを、自分だけのものでとどめておくのはもったいなさすぎます。
それを役に立ててくれる人は多いはずです。

ではどのように発信するかですが、最近は「SNS」という大変便利な方法があるのはご承知のとおりです。

また地域の公民館などで講座を開催し、地元の人と直接触れ合いを持つのもお勧めです。さらに自宅でサロンなどを開設し、カフェスタイルで発信するのもいいでしょう。

いずれの場合も、学びも、成長も、幸福度も大きく増進するでしょう。

ただこれからは、今まで培ってきた知識やスキルだけで通じる時代ではなくなります。新しい知識や情報が急激な勢いで増加していることも考慮してください。

ちなみに私の場合は、長年培ってきた知識・知恵・経験などを使って、直面している課題にどのように対応していくかに重きを置いていましたが、マナーや生きがい作りには不易流行的側面があります。

新しい感性を常に加味していく必要があるということで、目新しい知識を吸収する努力は極力怠らないようにしています。

童謡の雪が発表された約100年前は、世の中の流れもたいへんスローだったようですが、今はまさにマウスイアーの時代です。

いくつ年を重ねても広い視野に立ち、できる限りの知見に触れたいものです・

今の若者から教えて欲しいことは沢山ありますが、講演会、研修会、コラム、マスメディア等を通じて発信したいことも山ほどあります。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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