マナーうんちく話1874《実践あるのみ!「夫婦再生大作戦①」。高齢期を【幸齢期】にするために⑫》
年金制度が大きくクローズアップされる中、「人生100年時代」に向けたシニア層の就労の在り方の重要性はますます高まっています。
今回は「高齢期を《幸齢期》にするシリーズ」の一環として、今話題になっている「シニアの独立・起業」に触れますが、その前に再度シニア層の就労の課題や意義について触れておきます。
【シニアの就労に関する課題と意義】
今までの長い人生を振り返り、これから高齢期に向けてどのような人生を歩むのか?まずは「生活設計」を描き、就労はそれと関連付けることが大切です。
伴侶がいる場合は夫婦でしっかり話し合ってくださいね。
ひとり暮らしの場合は周囲に相談できる人がいれば、なるべく周囲の意見に耳を傾けることもお勧めです。
次に自ら「なんのために働くのか?」ということと、「誰のために働くのか?」を明確にすることも大事な作業です。
現在は家族の在り方も複雑多様になっており、親の介護が必要、子の面倒を見なくてはいけない、多額のローンが残っている場合などは経済的理由が大きくなり、また家族のために働くことになるでしょう。
そしてこの場合はある程度、自分が犠牲になることもあるでしょう。
しかしそのような事情はなく、年金も定期的に入り、退職金もあるような場合はシニアの就労の選択肢は広がり、社会とのつながり、健康維持、生きがい、社会貢献などになるでしょう。
前者と比べて自由度が高まりますね。
いずれにせよ、元気なうちは「支えられる側」よりも「支える側」でいたいものだという熱意はとても大切です。
つまり人生100年時代におけるシニアの就労は多様な意味を有し、それらが重層的に重なり合っていることをくれぐれも頭に入れて下さいね。
【シニアの就労に関する社会的機能】
人生100歳時代を迎え改めて年金問題が大きくクローズアップされる現状において、シニア層が定年後も働き続けることの社会的意義は沢山あります。
先ずシニア層が働き続けることで、不安が広がっている年金財政や医療保険制度において、社会保険料の負担者の増加につながります。
次に若者の労働力が減少する中、シニア層は重要な労働力の供給減になります。
現在日本社会は、労働力人口そのものが減少し、その状況化に対応し必要な労働力を確保する必要があるわけですが、その方法として女性労働力や外国人労働力の活用と共に、シニア層の労働力は日本の経済・産業活動にとって大きな意味を持ちます。
シニア層の働き方は様々ですが、いずれにせよ一定の社会的分業の一端を担うことになるということです。
つまり社会保険制度や社会保障制度の維持に貢献することで、いわゆる「支える側」にたてるということです。
このような状況下におけるシニア層の独立・起業に次回から触れてまいります。