マナーうんちく話717《家庭や地域で支えたい子どもの門出》
日本は世界屈指の長寿国になりましたが、その長い人生を結婚しない、つまり家庭を持たないで暮らす「非婚」という形を選ぶ人も多いようですね。
もともと稲作を中心として栄えた日本では、長い間「家族」という単位でまとまり、家の主である「家長」を始め、長老や年長者たちの教えを忠実に受け継ぎながらライフスタイルを築いていた傾向がありました。
そこには今のように自由とか権利はなく、目上の言うことには服従せざるを得ない暗黙の決まりがあり、苦労も絶えなかったのではないかと思います。
ところで夫婦、子ども、あるいは祖父母や孫などを含んだ親族を「家族」といいますが、その家族が生活を共有する場は「家庭」と表現します。
家庭は小さな集団ですが、強い精神的なつながりがあります。
また結婚する際、多くのカップルが希望する「貧しくとも笑顔の絶えない家庭」は理想ですが、現実はなかなか困難なようで、笑顔どころか、家族間のコミュニケーションが希薄化し、あげくのはてには「家庭崩壊」という言葉もよく聞くようになりましたね。
ではどうすれば理想の家庭になるのでしょうか?
多様な考え方や価値観があると思いますが、先ずは夫婦の仲が良いことが必要不可欠ではないでしょうか。
夫婦の二人三脚は家庭に明るさや温かさをつくるでしょう。
二人が歩調を合わせ、協力して家庭運営に励めば、笑顔が生まれ家庭が明るくなり、たとえ様々な問題が生じたときにも迅速に対応でき、理想的な家庭を築くことができるでしょう。
二人三脚に類似した言葉に「共存共栄」「表裏一体」などがありますが、二人三脚は、夫婦二人が並び、互いの内側の足首をひもで縛り固めます。
従ってこの状態で歩むということは、二人が息を揃えるということがポイントで、互いの信頼関係は必要不可欠になります。
そして信頼関係を築くには「思いやりの心」が大切です。
それに加え常にコミュニケーションがあることが大切と考えます。
子どもが寝たときに、育児の事、家事のこと等を「本音」で話し合えばいいでしょう。
この「おもいやりの心」と「本音」が団らんのある家庭にはとても大切だということです。
超高齢社会を迎え、家庭によっては親の介護のこともあるでしょう。
また夫婦共働きの家庭も多いでしょう。
だからこそ思いやりと本音の「対話」は大切と心がけて下さいね。
家庭にだんらんがあれば、安心感が漂い、家族が結束できるでしょう。
同じことが地域のコミュニティーや職場や組織でも言えます。
船頭になる人は常にタッグを組み、対話を深め、信頼関係で結ばれることが大切でしょう。