マナーうんちく話⑬≪葬儀の服はなぜ黒い?≫
法要は「法事」ともいいます。
死者の冥福を祈り、その霊を慰めるために命日に行う儀式です。
ちなみに死後の世界は冥界といわれ、死後の幸福を冥福といいます。
死者が冥度の旅を無地終えて、幸福の世界に転生できるようにとの思いが込められているわけですね。
ところで故人が無くなってから49日までを中陰といい、この期間に行われる法要が「満中陰法要」です。
インドの霊魂感は死んで間がない霊魂はすぐには再生せずに、49日間宙ぶらりんの状態であると考えられていたようですね。
従ってこの中陰の間に順番に経を読んで49日までに魂を鎮め、そして百カ日、一周忌、三回忌にむすびつけるわけです。
なお死亡した日から7日目に行われる法要は「初7日」法要です。
最初に訪れる法事で、故人が極楽浄土に迎えるようにするために行われるわけですね。
現在では葬儀の当日に済ませることが多くなってきましたが、当日にしなければ親族を集めて行い快食をします。
その後遺族だけで行う「二七日」「三七日」を経て、49日目に行う「四十九日」を親族や友人などを招いて行い供養します。
その後「精進落とし」を開くわけですが、納骨を合わせて行う場合が多いようです。
だから比較的盛大に執り行われます。
ちなみに昔は、死者が出ると葬儀が終わるまで生臭いものは避けて精進料理を食べる習慣があり、葬儀が終わるとお世話になった僧侶や世話人や近所の人に、感謝の意味で酒や料理を振舞うわけですが、この時に初めて魚や肉を食べるので精進落としといわれます。
四十九日が過ぎたら「香典返し」を送ります。
49日までは「忌」で他人との接触はしないとされている期間ですが、これ以後は「喪」に服するという期間です。
また死後満1年目の命日には「一周忌」をおこない、その次の年、つまり死亡して満2年目には「三回忌」がおこなわれます。
2回忌とは言わないのでご注意ください。
どうしてかといえば、死んだ年があの世では一歳ですから、1年がたてば二歳に、さらにもう一年過ぎれば3歳になるので「三回忌」になります。
その後は「七回忌」「十三回忌」「十七回忌」「二十三回忌」と続き「三十三回忌」を迎え、一般的にはこれで終わりになるようです。
ちなみに神道では、死んだ霊魂は神になるまで33年はかかるとされているようです。