マナーうんちく話1638《今流の男の礼儀作法12「食事の作法②」》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:マナーの心得

【日本料理の種類】
和食には本膳料理、会席料理、懐石料理がありますが、いずれも季節感や旬の味覚を重要視しています。
ただ現在では主流は「会席料理」です。

ちなみに一番伝統的で格式の高い料理は「本膳料理」ですが、もとは武家の作法から確立しました。
現在テレビドラマで話題になっていますが、江戸末期に黒船が来航して日本は転換期を迎え、やがて日米和親条約がむすばれることになります。

その時にペリー艦隊一行をもてなしたのが日本の本膳料理です。
恐らく肉食中心のアメリカ人には、刺身や酢の物は口に合わなかったのではと思いますが、それは豪華な料理だったと思います。
しかし現在ではほとんどお目にかかれることはないでしょう。

「懐石料理」は「茶懐石料理」のことで、茶事における料理です。

そして現在歓送迎会や忘年会、結婚式で出される料理はほとんどが「会席料理」で、本膳料理を簡素化した料理と認識したらいいでしょう。

料金やボリューム、店の方針などにより一品ずつ供される場合と、一度にすべての料理が出てくるケースがあります。

またこの料理には酒がつきものですから、合わせて酒に関する知識やマナーも心得ておきたいものです。

【日本料理の頂き方】
「世界3大食法」には「ナイフ・フォーク・スプン食」と「手食」、そして「箸食」がありますが、日本食は普通箸で食します。

そして焼き魚、刺身、天ぷらなどの大皿を除いて、基本的には器を手でもって食します。従って箸や器をどのように持って、どう扱うか?
とても細かなマナーが定められています。

しかし今、日本人でも正しい箸使いが苦手な人が非常に多いのが現実です。
ちなみに器と箸、先に持つのはどちら?という問いに対して自信をもって答えられる人は非常に少なくなりましたが。
大人が子どもに良き手本を示したいものです。

加えて箸にも格式があり、豊かな精神文化があります。
「祝い箸」は神人共食箸で一番格式が高いといわれています。
次は「割橋」ですが、おもてなしの心が込められています。
また割りばしの割り方に注意してください。
左右ではなく、自分の胸のあたりで上下に割るのが正しいマナーです。

このように美しい和食の頂き方は「箸使い」にあり、「橋先5分、長くて1寸」といわれています。

つまり箸先が汚れてもいい部分は理想的には1,5㎝までということです。
許容範囲は3㎝までです。

さらに和食を食するに当たり、「懐紙」の知識や使い方にも関心を持ってください。
次回に続きます。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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