マナーうんちく話499≪習慣は第二の天性なり≫
何度も触れていますがマナーとは「思いやり」「感謝」「尊敬」の心を抱き、それを言葉や態度や表情や文章で具体的に表現することです。
そしてその表現の仕方は国々の文化、歴史、気候風土、国民性、食べ物、宗教等により異なります。
加えて不易流行的側面が有ります。
時代とともに変化するものもあるということです。
平たく言えば、周囲の人に好感を与えると共に不快な思いをさせない、互いに気持ち良く生活するように気遣う、常に思いやりを持って接する・・・。
そんな気持ちを要領よく形にすることではないでしょうか。
知識も必要ですがある程度コツを覚えれば、コミュニケーションが面白いほどスムーズにいくものです。
加えて、コツを把握し、美しく品の良い振る舞いが身に付けば、自分自身の内面が磨かれていくのも実感でき、豊かな人生を送ることが出来ます。
婚活にせよ、就活にせよ、ビジネスシーンにせよ品格の在る振る舞いは良い結果に繋がります。
だからマナーは大切なわけです。
では品の良い人とはどのような人なのでしょうか。
人との縁や周囲を取り巻いている全ての者を大事にする優しさを兼ね備え、その心が行動に表れる人だと思います。
逆に形だけでは品の良い人とは言えません。
心と形です。
最近は何かにつけ権利、個性、自分らしさというキーワードが尊重されていますが、自分中心ではなく、周囲を気遣う心を有すれば自然に品格が身に付くというものです。
言葉では簡単ですが、苦労を経験することも大切です。
冬の厳しい寒さを体験すれば春の暖かさを実感できるように、厳しい試練を経て、周りを気遣う表情は穏やかになります。
言葉も丁寧になるでしょう。
食事も丁寧になるでしょう。
姿勢も立ち居振る舞いも美しくなります。
そんな所作の一つ一つに品格が醸し出されるからです。
日本では古くから継承されてきた「冠婚葬祭」や、様々な人付き合いのしきたりや行事には「相手を敬い、思いやる」気持ちが込められています。
間もなく節分に続き立春を迎えますが、二十四節気やそれを三等分した七十二候には四季の移ろいを豊かに味わえるものが沢山あります。
長い間先人が使用してきた美しい言葉を暦と共に追っていけば、さらに品格が輝いてくるでしょう。
それらの意義や意味を正しく理解し、どのようなシーンでも堂々と振る舞いたいものです。